The Final SNOW 王の資質
やっとここまで来た、という感じです。
初投稿から約一年半以上、ですかね、この作品を書いた時に、たった残っていたブクマ一件がなければ、もう一度小説に向き合うことがなかったのではないか、というくらいです。
とにかく「自分が書きたい」を優先したためか、10数作も生み出す結果になってしまいましたがwww
さて、最終回です。
続編に繋がる内容になればいいかな、という感じなので、短いですがご容赦願えると幸いです。
ここまで「雪女JKと陰陽師の転校生」をご覧いただき、本当にありがとうございました!!!
氷華と晴夜が結婚してから2年が経った。
それはある夏の日の、とある産婦人科医で、氷華が身籠った新たな命が産声を挙げた。
3570グラムの元気な女の子の赤ちゃんである。
出産に立ち会った晴夜は、産声を挙げる赤ん坊を見て、抱いて泣いていた。
「可愛いなぁ……本当に……」
晴れて父となった実感が湧いたのか、晴夜は赤ん坊を保育器に置く。
「なに〜? ちょっと、親バカな事言っちゃってさ〜?」
「ハハ、ゴメンゴメン。生まれたばかりの赤ちゃんなんて見るのが初めてだからさ……嬉しくって、つい……」
「うん、まあ……それは分かるよ、晴夜。私もさ、ちゃんとお母さんになるんだなー……って思うとさ、どんな子なんだろう、ってずっとワクワクして産んだから……ね、なんていうの、達成感が……」
氷華はゆっくりと身体を起こし、産み終わった腹を摩る。
そして赤ん坊をよく見てみると、雪女にとって重大な事実があった。
その理由は、というと。
肌や髪が真っ白で、うっすらと開かれた目は両目とも赤かった。
「この子……御当主様と同じだ……」
氷華がそう呟く。
産んでいる時は案外気づかないものだったが、こうして見ると氷華よりも肌が白く、蝋のような滑らかさだ。
「凄いな……本当に真っ白だ……そういえば言い伝えでは……肌が白くて目が赤い雪女の子は“次なる王”だ、って……」
「うひゃー……責任重大だ、これ……次の一族当主を育てるって、今からプレッシャーだ〜………」
氷華は晴夜の言葉に苦笑いを浮かべる。
「氷華は真面目だからさ、あんまり気負いすぎないでよ? 僕も手伝える時は手伝うからさ?」
「アハハ、ありがとう、晴夜………ところでさ、名前決めてる?」
氷華に聞かれ、晴夜はもう決まっていると言わんばかりに赤ん坊に顔を向けた。
「この子は……『凍子』。『雪宮凍子』。心は熱く、頭は冷静に……っていう子になって欲しいからね。」
「凍子……良い名前ね……ホラ、ママだよ〜、凍子〜〜」
氷華は凍子の柔らかい頬を指でぷにっ、と触った。
これを見ていた晴夜にも笑顔が浮かぶ。
3人の新米家族、その幸せな時間は一日中ずっと、流れていくのであった。
氷華の退院後、晴夜は父として、氷華は母として、凍子の育児に奮闘する日々が続いた。
しかしこれはタダの育児ではなく、雪女当主の跡継ぎを育てるための一大プロジェクトでもある。
大きな期待と共に、重圧も同時にのし掛かってくる中、氷華と晴夜は多忙な日々を送りながらも、それでも夫婦仲は変わらず、凍子への愛情も満遍なく注いでいった。
氷華と晴夜の戦いは、ここから再び始まるのであった。
史上最強の雪女・雪宮凍子を、一人前に育て上げるために。
あー、終わらせた実感がすげえ湧いた……
人生で初めて書いた小説がこの作品だったので、なんていうのか、もっとやれたんじゃないか、とか、表現が拙かったな、とか……色々思うところはありましたが、終わらせられて本当に……よかったとは思わないけど、寂しいなという気持ちも同時に出来ましたね……
この小説を書いた理由は、最初にラブコメを書こう、という風になって、雪女と陰陽師は相対するものだからこれをくっつけてみよう……ってなって、「なろう」の世界をなんも知らぬまま、書籍化だけ目指すぞ!!……ってなって2話投稿してそこから8ヶ月もの間、あのザマですwwww
その中で第4話で事件があったりもして、厳しさを突きつけられた作品でしたね、マジで。
恋愛物ってなったらバトルもあるし、平気で人が死ぬ描写も出てくるしで……超絶変化球な作品だったな、と自分でも思いますwww
それでも感想の方で「女の子が可愛い」と言ってくださったりもして、ああ、書いてよかったな……と日々思わせてくれる作品でもありましたね。
本当に思い入れも深くて、氷華のイラストを「柴た」さんに描いていただいた時は凄え嬉しくて、もっと頑張らなければいけない、と一層思ったこともあったし、ポイントがこの作品で伸び悩んだこともあった時期もあって……けれど初心者ではありますが、書きたい事、やりたい事、今の自分の技術を存分に発揮できた作品だったな、って思います、本当にありがとうございました!!!
1月1日から、最新作の投稿を始めたいと思います。
ただ、続編ではない事をご容赦くださいませ。
もし新作を知りたい、という方がいましたら、「お気に入りユーザー」に登録していただけると僕も励みになりますので、是非是非よろしくお願いします。
無論、続編もいずれ投稿させていただきますので、そちらの方も鋭意ご期待ください!!!
お読みいただいた読者様には感謝しかありません!
少なくとも僕1人では、この作品を完結させることはできなかったと思います!!
本当にありがとうございました!!!




