表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/128

102th SNOW 樹木子

今回はちょいと長めに取ります。

登場人物紹介、今回は五十嵐さんです。


五十嵐皇真(いがらしこうま) 22歳 Ω隊員、大学四年生 8月6日生まれ A型 182センチ 72キロ 好きな食べ物 ペスカトーレ


現役大学生のΩ隊員。

ぬらりひょんのハーフで、妖怪を引き寄せる特異体質の持ち主。

無愛想な性格だが、仲間想いで心配性。

芸能事務所でマネージャーをしている姉がいる。

戦闘では数珠を扱って妖怪を捕縛する。

 その頃、真雪理と三雪希は。


夕凪月聖討伐に向けて突破口を測っていた。


「ミユ、ここ行ける?」


「い、いけますけど……まずここをどうにかしねどダメでねえですか!?」


「そうだねー……ただ夕凪自体はそんな強い妖魔を出してるわけじゃない……ミユ、妖怪をどうにかしといて。おそらく近接系の何かを備えているはず……だからウチが引きつける。その隙を縫って遠距離から攻撃をして。」


「わ、わがりました!!」


2人は存分に暴れまくり、夕凪に少しずつ迫っていくのであった。




 その頃、夕凪はというと。


「何を手こずっている!! 雪女に何故苦戦しておるのだ!!」


「も、申し訳ありません……あの若い雪女2人が桁違いでして……!!」


「とにかく炎の術を撃てばよかろう!! 狙いは私であろう、絶対に近づけさせるな!!」


「ハッ!!」


部下を去らせたあと、夕凪は逃亡の準備を図った。


(しかし予想外だ……私の策を悉く破り……それでも尚余力があるとは……一度退いて戦況を立て直すか……私が侮りすぎた……これほどとはな……雪女の10傑とは……)


立て直しを図るために部下を肉壁にして逃げようとしたが、逃さない雪女が1人。


「不利になったら敵前逃亡? まったく……『西の陰陽師』が聞いて呆れるわね。」


真雪理だった。


真雪理は上空におり、一気に氷の剣で斬りにかかった。


夕凪は咄嗟に刀を抜き、背中でこれを受け止めた。


「小娘には判らんだろうが……()()()()退()というものだ。」


真雪理は鍔迫り合いを解き、着地する。


「雑魚はそうやって吠えるものよ。本当にみっともないわね……バーでもアンタみたいなマヌケはいなかったわよ。」


「そんなに私と戦いたいなら戦ってやろう。だが……貴様が侮っているほど私は弱くないぞ。」


夕凪も剣を構えた。


陰陽師では珍しい剣士の類が夕凪だ。


(なるほどね……道理で式神とかが弱かったわけだ……ミユが今どういう状況かは知らないけれど……こりゃミユに援護してもらわないとキツイかもね……雰囲気で分かる、コイツは手練れだわ……)


真雪理の剣を構え、一つ息を吐いた。


「邪眼解放……妖力を剣に込める……!!」


真雪理は足をグッと落とす。


「雪女剣術……『連雪乱舞(れんせつらんぶ)』!」


竜巻かの如く、真雪理は剣を鋭く、小さく振るっていく。


振り子の原理が短い分、スピードもあった。


だが夕凪もこれを止めていく。


「妖魔剣……『焔裂き』!」


至近距離からいきなり攻撃してくる夕凪だったが、真雪理は厚いタイプの氷剣を生成してこれをガードした。


鍔迫り合いになる一瞬の隙を突き、真雪理は一度バックステップをして妖力を貯めた球を上空に打ち出した。


「雪女創造結界『雹槍(ひょうそう)』!!」


すると、夕凪の上空から槍が降ってきた。


夕凪は刀で全てを薙ぎ払おうとしたが、これも真雪理の想定内だった。


「『昇華一閃』!!」


槍に気を取られている夕凪の隙を突き、剣で薙ぎ払うが、浅かった。


「ちょっと距離感ミスったな……けど……これで決める!!」


真雪理はここで決めると言わんばかりに大きく踏み込む。


そして一瞬にして六発も剣を振るった。


「雪女剣術奥義……『百閃吹雪(ひゃくせんふぶき)』!!!」


夕凪は出血多量になったが、倒れる気配がなかった。


「クソ……どんだけタフなんだよ……!?」


だが真雪理は焦らなかった。


槍を大量に生成し、それを夕凪の周りに刺していった。


が、夕凪もタダでは終わらなかった。


「妖魔剣!! 『炎舞』!!」


炎で薙ぎ払い、氷は一瞬で霧散された。


「小娘が……よくもこの私を……愚弄しおったな……!!」


「ホント、アンタは周りが見えてないわね……だから弱い犬はよく吠えるのよ。」


すると、隕石が落下してきた。


「……ナイスタイミング……ミユ。」


なんと三雪希が放った技だった。


彼女が放ったのは「氷の隕石(アイスメテオ)」。


魔導系が強大でないと出せない術だったが、彼女は小雪ほどではないにしろ、一芸特化型のため、このような強力な術も出せるのである。


夕凪は尚のこと逃げ遅れ、押し潰されてしまったのだった。






 同じ頃、陰陽師陣地は、というと。


「お館様!! 七人衆のうち5名が……討ち死にされました!!!」


「なっ……!!」


部下からの報告に、諏訪は少なからず動揺の色を見せたが、昼茂は慌てなかった。


むしろ想定内、という顔をしていた。


「まあ待て、慌てるな……一度残党を全員引かせろ。明日の明朝に奇襲する作戦に出る。そのための人員は必要だからな。」


と言って、昼茂は立ち上がった。


「お館様、何方へ?」


「戦場の中央にコイツを配置して……進軍を遅らせる。さあ行け、『樹木子(じゅぼっこ)』よ。」


昼茂が札から何やら漆黒の木が出現した。


よく見ると、枝が腕のように、触手のように蠢いている。


「引く際にコイツの半径20メートルには入るな、と伝えろ。コイツは味方も際限なく捕らえて生き血を吸うからな。」


昼茂はそう部下に指示し、陰陽師の残党を撤退させたのである。





 同じ頃、戦場では。


雪女から悲鳴が上がった。


「!? アレは……!?」


異変に気づいた静波が黒い木を見て声を張った。


「マズイな……おそらく昼茂によるものだ。全軍直ちに撤退!! 逃げ遅れれば死ぬぞ!!」


眞霜も危機を察知したようで、無線を使って全員に指示を送った。


優勢だった雪女の軍勢も、やむなく撤退させられることになった。


死傷者は樹木子出現によって出てしまったが、眞霜の迅速な判断で被害は最小限に留めることが出来た。


夜営をすることになった雪女陣営は、樹木子をどうするかの作戦会議を行ったが、結局結論が出ず、雪子が到着するまで待つことにしたのだった。





 同じ頃、氷華は絶体絶命の危機に陥っていたのであった。

次回は氷華パートです。

意外な人物が駆けつけますが、それはお楽しみに、ということで。

登場人物紹介は静波です。

お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ