39話 事前準備は入念に
今日は金鉱ダンジョンに向かうための準備期間って事になったみたい。本当は昨日色々とやるつもりだったけどわたしが熱出ちゃったので病み上がりに無理はできないってことで1日遅らせてもらったの。
「今日の役割分担だが、あたしとカオルがダンジョンで使う道具の用意、ユニとアリスが料理の食材の購入、ツバサがダンジョン潜入の申告の手続きをしてもらおうと思う」
「午前中は各自グループで準備して、午後はいつも通り全員で料理だな。今回は日帰りになると思うからそんなに大量に作る必要は無いかな」
朝ごはんを食べたあと、いつもの作戦会議。今日はミリアちゃんとお買い物かぁ。ミリアちゃんと一緒にお買い物するのは久しぶりのはず、遊びじゃないけど準備するのも楽しいから期待しておこう。
そんな訳で各自お出かけ中、わたしとミリアちゃんは採掘に使うつるはしなどを買うためにドワーフの人が運営している工房に向かっている。
「おし、ここが目的の工房だな」
ドアを開けるとカランカラン、とベルが鳴る。しばらくすると女性のドワーフの方が出迎えてくれた。
「いらっしゃい、つるはし目当ての冒険者さんかしら?」
「お、話が早くて助かるぜ。5人分頼みたい」
すると、片手で扱えそうな小さめなサイズのつるはしと両手用の大きいサイズのつるはしの2種類を見せてくれる。
「どっちがご入用だい? ちなみにどちらも1つ銀貨5枚だよ」
ミリアちゃんが少し悩んだあと応える。
「小さいやつを3つ、大きいやつを2つ頼む」
まいどあり! の声と共に代金を受け取る店員さん、ミリアちゃんが小声で教えてくれる。
「あたしとツバサが力仕事向きだから大きいやつ、カオル達は小さいやつで採掘していくぜ」
工房を抜けたあとは服屋に向かう、ダンジョンで着る用の防寒着の用意だね。
「次はカオルが対応してくれ、あたしだけが話すのもつまらないしな」
そんなことを話しながら到着する。
「いらっしゃいませ~! 何をお探しですか?」
「あの、防寒着を5着お願いします」
「はい、サイズを教えて頂けますか?」
そんなやり取りをしつつ各自のサイズにあった防寒着を選んでいく。男性用が2着(ミリアちゃんに合う女性用のサイズが無いので代用だね)、女性用1着、子ども用2着の5着を購入。
「ありがとうございました〜!」
服屋を後にして他にも追加の魔導カイロ用の魔石などを購入して目的の品を買い揃える。
「うーん、だいぶお金使っちまったなぁ。こりゃダンジョンでがっぽり稼がないと赤字だな……」
ミリアちゃん、パーティーのリーダーとして色々と考えないといけないことが多いよね。わたし達も支えになれるよう頑張らないと。
「ミリアちゃん、いつもリーダーとして苦労も多いだろうけど頑張ってね。わたしもできることなら手伝うからね」
「はは、ありがとうな、カオル。好きでリーダーやってるんだ、大変なことも多いがやりがいがあるってもんよ」
そんなやり取りをしつつ借家に戻る、既に他のグループは戻ってたみたいで料理を始めていた。
「おかえりなさいですわ、ミリアさん、カオルさん。お昼ごはんを用意しているので食べてくださいまし、用意ができたら料理をお願いしますわ」
言われた通りにごはんを食べたあと、みんなで料理をしていく。オーク肉の揚げ物(とんかつならぬオークかつ?)や羊肉の焼肉、サラダやスープなどの常備菜を作っていく。
このいつもの作業も慣れたもので、みんなテキパキと料理を作っていく。わたしを含めちゃうけど5人全員料理ができるって地味に凄いのでは、まだまだ子どものアリスちゃんも居るのに。
でもまあ、料理店はあれどコンビニやスーパーなんてない世界だし料理できないと食べられるものが限られちゃうもんね、厳しい世界だ。
そうして色々と準備した次の日、いよいよ金鉱ダンジョンに潜入する日がやってきた。いざ一攫千金!




