お布団ワールドの神 4話 寝言
「まず魔法と言えば魔力だろ。魔力作ってくれよ神様」
「いやだ」
神は速攻で否定しました。オリジナリティーが足りないからです。
そのことを少年に言いました。
「じゃあそうだな。魔法に使うのは人の精神力だ。つまり使うと眠くなる。徹夜とか得意な奴がたくさん使える。名前は寝言とかでどうだ」
「なるほど、長く起きられる奴が強いんだね」
早速神は寝言を少年に使えるようにしました。
そのことを神は少年に伝えます。
「やりー! これで他の奴らを支配下におけるぜ」
少年は元の世界でいじめにあっていました。きっかけは転校で遠い所の出身というだけでいじめられていたのです。そのため少年は人間不信で、他の人間を信用してませんでした。
ひとりで群れをでて、神に魔法を使えるように願ったのは、他の人間に対抗するためでした。
「では寝言でなにが出来るかを考えよう」
「えー。何でもできるんじゃないのかよ」
「何でもできるのは神である私だけだ」
「そうかよ」
「まずは眠らせる寝技だ」
人を眠らせる光線を放つ寝技が生まれた瞬間でした。
「名前は何て言うんだ?」
「そうだな、ネロとかでいいんじゃないか?」
「安直だな。まぁ、いいけど」
そこから神と少年は様々な魔法を考えました。
『ネロ:眠気を増幅させる紫色の光線を放つ』
『ネテロ:眠気をかなり増幅させる紫色の光線を放つ』
『オキロ:眠気を吹き飛ばす衝撃を持つ黄色の光線を放つ』
『バクスイ:爆発する水を放つ』
『コンスイ:紺色の昏睡させる光線を放つ』
『キゼツ:気絶させる黄色の雷のような光線を放つ』
『トウミン:凍らせる青色の光線を放つ』
『ヒルネ:燃やす赤色の光線を放つ』
『カンミン:渇きを与える黄金の光線を放つ』
『アオムケ:対象を空中に浮かべる』
『ウツブセ:対象を地面に叩きつける』
『シエスタ:貫通する眠気を増幅させる白い光線を放つ』
『カミン:眠気を回復させる』
『ナルコレプシー:眠気を滅茶苦茶増大させる紫色の光線を放つ』
『レム:眠気を増大させる青色の範囲攻撃』
『テツヤ:鉄の矢を飛ばす』
「まずはこんなものかな?」
神は言いました。
「充分だぜ」
少年も満足しました。
異世界が布団関連だけの世界っていうのは良く妄想していました。
枕が武器で、寝言が魔法、土属性が悪で闇属性が善、みたいな。
異世界に来たら布団の世界だった、みたいなのも面白いかもしれません。




