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プロローグ
――夢を持つ事は罪である。
そう僕は思う。
何を言ってるんだと思われるかもしれないが、事実……夢なんていうものを目指した後、待っているのは絶望だけだ。
夢を叶える為の壁が低過ぎたら超えるのに容易く達成感がなく、逆に高過ぎても超えられず意味がない。
人に夢と書いて、儚い。
これは案外、的を射ていると僕は思う。
さて、世界がオレンジ色に変わる時、僕は何を考えるのか。
それは、当然こうだ。
「夢なんて、くだらない」
微かに吹く風が頬に当たる中、僕は今日こそ風に乗れるだろうと思い飛び出す。
空へ、あの広い空なら僕の進むべき道がある気がする。
そんな事を思いながら、僕は地面へと堕ちて行った。
――北條幸村は、空に手を伸ばしたまま病院送りになった。