第一章・一幕
―――――2012年・8月30日
異常なほどの暑さが続く。
私は里緒。ごくフツーの宿題サボりの少女だ。
「終わんねーよ、こんなのぉッ!!」
目の前にあるのは宿題の山。この夏、貯めに貯めた宿題という名の悪魔たちだ。
いっその事、この悪魔たちに火でも放とうかと思う。まぁいくらなんでもそうはいかないが。
「ッッ!ムリっ!」
誰に言うともなく叫び、机をけり倒す。つま先にわずかな痛みが走った。
瞬間的に机は傾き、上に乗った紙の束は宙を舞う。そしてなぜかその状態で静止した。
明らかに不自然な角度で停止した机。宙を舞いこそしたものの、地に降り立つことのない紙の束。
理解不能。完全停止。そんな言葉が脳裏をよぎった。一体私は狂ってしまったのだろうか。
とりあえず母でも呼ぼう、と考えた私は一階へと駆け降りる。
いない。どこにもいない。消えた?なぜ消えた?
まぁ、こういう時パニックになるものなのかもしれないが私は逆に落ち着き払っていた。
さて、どうしたものか。そう思った時、背後に強い気配を感じて私は振り返った。
「里緒?君、里緒だよね。」
「あんた、だれ?不法侵入者?火事場ドロボー?」
「いや、両方とも該当しないけど…」
そこに立っていたのは七五三みたいな格好をした少年だった。ただし背中には長細い黒色の包みがかかっている。
「あのさぁ、許可なしで勝手に人の家上がりこんでるのって不法侵入だから。」
「そぉ?俺さー人間の世界のこととかあんま知らねーし。」
このせりふを聞いた瞬間、私はこの現状を以下のどれかだと判断した。
・これは夢。宿題の山から逃げたい私の勝手な妄想。
・これはマジ。この後ややこしいことになる。
正解は後者だがこの時の私はそれを知らない。
「まっいいか。はい全部説明しまーす。静かに聞いててくれ。」
……一体この展開はなんでしょうね?
そして静かに戦いは幕を開ける。
そんなわけで(どんなわけだか)第一回です。
理解不能とかカスとか言わんで下さいね?ヘコみますからw
まー次回に期待してみてください。




