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届け!私の想い

「届け!私の想い」ぜひお楽しみください。

次は私、か。

陽菜といおり先輩は二人で部屋をでていった。夜デートだろう。部屋に残されたのは私とこうき先輩を含む先輩方。陽菜みたいに告白する?でも私にそんな勇気はなくて、私はだまってしまった。すると、先輩の一人が


「トランプでもする?」


とみんなに呼びかけた。


「いいね」「さいこうー」「やろやろ」


こうき先輩を含む先輩方が賛成した。満場一致で罰ゲームありのトランプをすることになった。トランプ大会はみんな深夜テンションになっているおかげで大いに盛り上がった。そして最初に負けたのは私の恋バナをよく聞いてくれる女子の先輩。罰ゲームを何にするか迷っていて私は、


「罰ゲーム、恋バナにしませんか?私先輩の恋バナ聞きたいです!」


と提案した。その先輩は私の話を聞くだけで自分の恋バナをなかなかしてくれないのだ。いい機会だと思って聞いてみた。


「お!いいねいいね」


ほかの先輩方も同意してくれて罰ゲームは恋バナに決まった。女子の先輩はしぶしぶ自分に今彼氏がいること。そしてかなりラブラブなことを教えてくれた。いつも大人な先輩がすごくかわいかった。それからはほかの先輩方が負ける中、私とこうき先輩だけはなかなか負けなかった。でもついに私が負けた。


「まりりちゃんは、気になっている子とかいるの?」


はじめにこうき先輩が私にこう聞いた。内心驚いた私だけどばれないようにでも嘘をつかないように言った。


「えー、いますよー?」


こうき先輩に聞かれたのがうれしくてつい本当のことをきっちりと言ってしまった。私は後悔したがもう遅かった。深夜テンションの先輩方はなりふり構わず私に聞いてきた。その人はどんな人か、先輩なのか、どこにときめいているのか。その中でも特に興味津々に聞いてくれたのがこうき先輩だった。言うのは恥ずかしかったけど、こうき先輩に聞かれるのはなんだかとてもうれしくて、少し期待してしまっていた。


”こんなに私に興味を示してくれるなんて。もしかして...”


私は自分でも自意識過剰だってわかっていたけど、結構いい感じなのでは?と思っていた。

しばらくしてまたトランプ大会を再開した。そしてついにこうき先輩が負けた。


「さっきあんなに私に聞いたので次は先輩の番ですよ!さあ話してください」


私も深夜テンションで調子に乗ってつい先輩に対してそんなことを言ってしまった。でも先輩方も深夜テンションだったのでだれも咎める人はいなかった。


「えー。んー。えー」


先輩はしばらく濁した。だがほかの先輩に急かされたのと押しに負けてついに恋バナをはじめた。


「んー。好きな人っていうか、俺彼女いるし」


「え...」


先輩が発したその一言でさっきまで楽しかった私の合宿生活が底辺まで落とされた。そんな私の気持ちを無視するようにこうき先輩とまわりの先輩方は話を進める。私の周りは無になっていて、しばらくフリーズしてしまっていた。そんな私の様子に気が付いていた女子の先輩は心配そうに私を見つめていた。でも私は変に思われたくなかったので、すぐに切り替え、


「えー!彼女さんいらっしゃるんですか?どんな人ですかー」


と聞いた。本当はみたくもないのに。


「写真はあんまりなくてさ、幼馴染なんだ」


おさななじみ...そんなの勝ち目ないじゃん。


「いつから付き合っているんですか?」


「去年の3月ぐらいかな」


去年の3月、私と出会うよりずっと前。出会うのが遅すぎた。もう手遅れすぎるよ。私は気持ちのぶつける先を探しながら先輩の話に耳を傾けた。ほんとうは今すぐその場を離れたかった。でも私にはできなかった。こうき先輩に気持ちを知られるのはもう嫌だった。

それからも何回かトランプ大会をしたけど私は記憶に残っていない。

そろそろ寝ようとなって、みんなで解散するときこうき先輩に声をかけられた。


「まりりちゃん。恋愛頑張ってね。応援しているよ。また話聞かせてね」


その言葉は真実を伝えられた私にとってどんなナイフよりも鋭く心の奥底までささるような、そんな言葉だった。


「はい...」


こうき先輩に私の気持ちを知られないように取り繕った笑顔で返事した。

今回のエピソードはいかがでしたか?期待させてから底辺に落とされる。そんな経験したことはありませんか?相手に悪気がないからこそつらい。そんな話ですよね。果たしてまりりは立ち直ることができるのか。

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