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始まりの王へと至る道  作者: 社不帝
学園入学編
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学園入学編8

「すいませーん、遅れました。」

「すいません遅れました。」


俺はそう言って入ると隣から急に聞こえた声に驚きながら数百人から一斉に視線を向けられる。

視線は俺と隣の人物にほぼ半分づつ向けられ、向けられる視線には軽蔑、呆れ、落胆、当たり前のようにいい視線ではない。

おそらく推薦枠の生徒達だろうが一斉にざわざわし始める。


「静粛に」

俺達生徒とは違い壇上の上から話している気品のある、オーラのある女性が言う。



日本でも聞いたことのある一言にも関わらず威圧感とでも言うのだろうか?場の支配力とでも言うのだろうか?一瞬にして式典場は静かになる。


「2人の生徒はすみやかに席に着け。」

「はい。」俺たち2人はシンクロして言い近くにあったまだ誰も座っていない空席に座る。


「では改めて自己紹介からする。私はこの学校の校長でもあり理事長でもあり簡単に言えばこの学校のトップであるシャーロット・レインだ。よろしく。

次にこの学校の仕組みなどを説明していこうかと思う。この学校はまず1年授業、課題、試験などを行い次の1年は自由、何をやっても構わない。そしてまた次の1年授業、課題、試験を行いまた1年、自由な時間があり最終的に授業、課題、試験の1年を4回やった時点で卒業できる。質問はあるか?」


シャーロット・レイン。この名を知らない者はこの世界ではほとんどいないだろう。この世界で3人しかいない吸血鬼の1人で長寿だからか世界で1番の金持ちとも呼ばれ自分の金を使ってこの学園も作ったのだ。


「結局卒業まで何年かかるのですか?」

一番前に座っていた男が言う。

「7年だ。次」

簡単にまとめると授業1年、自由1年、授業1年、自由、授業1年、自由1年、授業1年で卒業となる。


「自由とは何をしていてもいいのですか?」

また最前列の男が聞く。


「ああ、本当に自由だ。実家に帰るもよしこの学校に残り魔法や剣術、スキルを伸ばすのもよし旅行に出て他の国を見て回るもよしだ。ちなみに旅行などの金はこちらが出す。

あ、あくまで参考にだが自由な期間に遊んでいる生徒はほとんどいない。各自、授業、課題、試験の1年を通して課題を見つけ自由な1年での成長につなげている。

クラス分けは平等だ。120人を4クラスに分け7年間一回のクラス替えもない。質問はあるか?」


「、、、」

「ないなら話を進める。今この世界の学校は忖度、賄賂、買収、正当に評価されることは基本ないだろう。だがこの学園は外部からの一切の干渉を許さず絶対に正当な評価を下す。そのためにこの学校では全員がある魔法具をつけてもらう。これだ。この魔法具は誤認の魔法具と言って付けたものの外見を大きく変える。そのため国同士でのいざこざや国の貴族、王族、平民、が関係ない。そして学園では自らの過去それから自分の名前を言うことは決して許さない。そのため後で契約のスキルを持った者と契約してもらう。ここではすべての者が平等だ。質問は?」


「自由な1年も魔法具をつけるのですか?」

「実家に帰る者につけるのは難しいとしてこの学校の生徒同士での接触だけを禁止し接触すればわかる魔法具をつけてもらう。だから学校に残る者や誤認の魔導具をつけたままでもいいという者は着けたままだ。次。」

「、、、」


「では話を進める。この学園の授業、課題、試験と言うのは普通の学園と全く違う。いや授業は普通か。授業は普通に各国から集めた優秀な教師がお前達生徒に教えるという普通なものだ。だが課題、試験は違う。課題で言えば例えば冒険者の登録をしてある一定のランクまで上げろといったようなものがある。試験は勉強だけでなく戦闘能力、運動能力、会話をする力、生きていく過程で必要だと思われるものを徹底的に審査し評価していく。この学園は1つの力だけで評価されるのではなくどんな時でもどんな状況でも活躍できる者を評価する。質問は?」


「、、、」

「ないようだ。では最後に入学式の挨拶だけしておこう。入学おめでとう。」


そう言って壇上から降りていった。


急に隣りに座っていた、さっき一緒に遅刻してきたやつが

「何言ってるか理解できた?」

と話しかけてきた。


「ああ、ほとんど。」

「すごいなあ、僕なんて全然わかんなかったよ。あ、ごめん。僕の名前は白草有宇。日の国出身なんだ。」


驚いた。日の国の人の名前は現代の日本人のような名前の付け方をするのか。


「、、、」

「あ、驚いた?聞かない名前だもんね。」

「いや、驚きはしたんだが懐かしくてね。」

「日の国出身の人でも知り合いでいたの?」

「ああ、ずっと遠くにね。それより俺の名前はアレクサンダー・ホワイト・ランドルス。よろしく。」


なぜ俺が名乗ったのか分からない。さっきのバロルスという男と話していたときのように俺の名前を言わないという方法もあったはずなのに。もしかしたら久しぶりに日本人のような名前の人に会ったからだろうか。


「ランドルスってことはランドルス帝国の皇子ってことかい?」

「ああ、そうなる。」

「様付けとかしたほうがいい?」


そう話していると先生だと思われる40代の人間で男がさっきの魔導具と契約を結ぶから前の方から来てほしいとのことだった。一番後ろの席の俺たちには遠分関係ない。


「様付けされるとなんか変な感じだからやめてくれ。」

「そう?ならいいや。1つ聞いていい?」

「なんだ?」

「なんでこの学校に入学しようと思ったの?」

「どういう意味だ?」

「僕はこの学校でやらなきゃならない目的みたいなものがあるけど皇子って勝手な思い込みだけどやらなきゃならない目的みたいなの無さそうじゃん。」

「確かに欲しい物や、やりたいことは皇子だったら何でもできるしこの学校でやらなきゃならないこともそこまでないけどやっぱり卒業時の成績で1位を取りたいっていう目的はあるよ。」


「やっぱり成績1位目指してるんだ。」

「ここにいるほとんどの者がそうだろう。」

「僕は1位を目指すほど自信がなくてね、でも目的のために10位以内には入りたいなって思ってる。」

「自信か。」

「うん、幼馴染2人が優秀でね、いつも負けてばっかりなんだ。」


有宇は俺に話しかけてくれたようにコミュニケーション能力もあるし戦闘での強さもあるように感じられる。特別話していてアホそうだとも思えない。


「優秀ってそんなにか?」

「天照1族の天才双子姉妹って呼ばれてるし。」

天照1族、日の国の守り神、3族の1族である。こんなところで不思議な縁を持てるとは。


「俺の幼馴染も光爵家の鬼才とか言われてたな。」

魔族襲撃の時、魔族は俺が倒したがルシアが倒したってことのほうが都合が良かったようで皆があの年で魔族を倒すとはすごいとなり光爵家の鬼才と言われるようになった。


「アレクも苦労してるんだね。」

「ああ。」

そう話していると先生が

「次はここの列の人来てくれ」

と言われ話が中断される。


「じゃあまた後でな有宇。」

「運良く会えたらねアレク。」

「なんだか会える気がするから大丈夫だろ。」


天照1族と縁があるものと会えるとは偶然とはすごいものだ。

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