学園入学編4
スキル授与日の夜、アレクの私室で、
アレク、オリビア、フレイヤ、エリナは集まっていた。
「なぜこいつがいる?」
威圧的な言い方でフレイヤ姉様はエリナに言う。
「こいつ呼ばわり、嫌い。」
エリナもはっきり言うタイプなのではっきり言う。
「フレイヤ様もエリナさんも仲良くしましょう。」
オリビアが仲裁に入ろうとする。
だが
「こいつ呼ばわりが嫌なら餓鬼とかがいいか?」
「あなた嫌い。」
「で?」
フレイヤ姉様とエリナの喧嘩が始まりそうなのでもう本題に入る。
「みんな聞いてくれ。今日の議題はアメリア様をどうするかそれとエリナ達をどうするかの2つです。」
「ではまずエリナさんの自己紹介からするのはどうですか?アレク様」
「いいねそれ。じゃエリナお願い」
「魔法国貴族でミラー伯爵家。長女エリナ・ミラー。スキルは魔血流動。」
「ほう?」
と言いフレイヤ姉様が目を細める。
「魔法国の貴族ってことか」
「元。」
「砦で聞いていたら斬り殺していたところだ。」
「、、、」
俺達は3人揃って黙る。
「で、そのスキルはどうやって手に入れた?」
「私の頭の半分と魔族の頭の半分を合体させたら使えるようになった。」
フレイヤ姉様は腰から剣を抜きエリナを斬り殺そうと剣を振り下ろす。
しかしエリナを殺させる訳にはいかない。もうエリナは俺が王になったときに必要だ。
奪わせる訳にはいかない。
俺の計画に支障が出る。
俺も腰から剣を抜きエリナの目の前まで迫った剣を流して姉様の剣はエリナの10センチ位離れたところを空切りする。
「愚弟、なんのマネだ?」
凄まじい殺気だ。さすが姉様だ。だが
「姉様、悪いですが今回は殺意を抑えてもらいます。」
「餓鬼が兵士を殺したのはまだわかる。互いに命のやり取りをしている以上仕方ない。だが魔族はだめだ!!頭といったな。操られない保証がどこにある。今お前を後ろから刺すかもしれないんだぞ?」
殺気だけではない。本当に心配してくれているのも分かる。
だが客観的な俺が駄目だという。
「姉様、守るだけでは勝てませんよ。」
「どういう意味だ?私達も魔族のようなことをやれというのか?」
「俺達は魔族という種族がどんな種族なのか全くわかってない。分からないものは怖いものです。ですが魔法国は少なくても我が国よりは魔族を知っています。そんな魔法国に追いつき追い抜くには2つしか方法はない。1つはエリナ達を研究所に送って魔族について調べることです。」
「お前はエリナに研究所行きにはしないと言ったはずだが?」
「いくら俺でも父様、いや王が研究所行きと言ったらそうなります。ですが今の王は明日心が折れエリナの処遇は俺が決められるように誘導します。」
「心が折れるだと?」
「はい、アメリア様は準備していると思いますよ。」
「どういうことだ?」
「まずはエリナからです。2つあるといったでしょう?2つ目は違う方向からこの国の武器となるものを作るという方法です。」
「違う方向だと?」
「魔法国は魔法という今までの武器に加え魔族という武器を追加しました。しかし依然、経済、農業、水軍は他国に負けたまま。ならそこで勝負すればいい。」
「だがその農業、経済、水軍を成長させられないからこの大陸では技術が分散しまくっているのだろう?」
「俺が王になったら武器は情報です。他国の技術を盗み一気に追いつきます。そしてこの世界の戦争を変えます。」
「そんな簡単に盗めないだろう?」
「時間をかければ可能です。そしてまだ時間はある。」
「この餓鬼を保護すると決めた時からここまで考えていたのか?」
「砦でエリナが魔法国の貴族とかなどの情報を姉様が知れば斬り殺そうとするのは分かっていました。砦では姉様が殺すといえば俺より優先されるのはわかっています。だから姉様には意図的にエリナのことではなく他のことを優先して回しました。そしてエリナの処遇をアメリア様追放の後にすることによって俺に決定権をもたせる。それほどエリナ達には価値があるのです。俺の計画に。」
「計画とやらは?」
「今は内緒です。」
「信用ならんな、どこまで本当かわからん。一旦この餓鬼は置いておくとしてアメリア様は?」
「そうです。アレク様、アメリア様はどうするのですか?」
オリビアが数分ぶりに喋った。
「そう、俺が今吠えたとことで何も実績がない俺に確証はない。だからこそ未来予想します。」
「はっ、未来予想だと?」
姉様は心底バカにしたように言う。
「明日、アメリア様は殺されます。」
「お前が殺すとか言わないだろうな?」
「もちろんです。」
「じゃあ、アメリア様は誰に殺されるのですか?」
「従者に、そしてその従者は魔族ですよ。」
「ふっなぜ魔族がアメリア様を殺す?アメリア様はこの国の王妃という肩書がなくなっても使い道はある。そんなことあり得んな。」
「いえ、そうなりますよ。」
「明日、全てが決まるわけか。」
そう、俺がエリナの処遇も姉様がこう言い出すのも全て決めていたことだ。




