学園入学編3
再開しまーす。
遂にこの日が来た。スキル授与日だ。
この世界の人間にとって一生を左右する日だ。いいスキルであれば騎士団、商人、選択肢は無限大にある。だがいいスキルでなければそのハンデを一生背負わなければならない。
それは俺にも当てはまる。俺は今第一皇子でありフレイヤ姉様が継承権を拒否しているため継承権1位である。しかし妹達や弟ができればどうなるかわからない。
人間は長男、長女が王になることが多いがエルフは寿命が長いため優秀な子が生まれるまで王位継承しないこともありうる。俺のスキルがもしノーマルスキルであればかなり危ない。下手をすれば妹達や弟達と王位継承を賭けて争わなければならなくなるかもしれない。
俺はいつもの日課のようにオリビアとのランニングに向かうため顔を水魔法で洗って服を着替えてから部屋を出る。いつもと同じことをしているのにもかかわらずどこか緊張からか動きが遅い。
部屋を出て中庭へと向かう。
「おはようございます、アレク様。」
「おはよう」
「今日くらいはランニングなしでも良かったのではありませんか?」
「こんな日だからだよ。この世界は剣、魔法、のひとつ上のランクにスキルがある。でもそれだけでもだめだ。俺はもっと先を目指すからね。」
「なるほど」
アレク様はスキル授与日を節目の日だとすら認識しておらず通過点にしか過ぎないということですね。
今日のアレク様もかっこいい。
日記につけなければ。
オリビアはアレクに会った日から毎日、アレク様ノートというアレクの言ったことやったことすべてを記録している。
俺はオリビアと6キロのランニングを行い身体をタオルで拭き昼食を摂ろうと王宮の食卓の間へと行くとでっかいテーブルに1人で食事をしているアメリア様がいる。
「おはようございます。」
「あら、アレクくんおはよう。」
俺はアメリア様を明日玉座の間で追放しようと思っている。
そしてそれは一緒に帰ってきたフレイヤ姉様も同じだ。だからか何を話せばいいか分からず沈黙してしまう。
黙々とご飯を食べ終わってしまった。アメリア様はこちらを明らかに見て警戒していたが。
そろそろスキル授与に向かうため王宮の前に止めてある馬車に向かう。
馬車につくと母様が待っていた。
「アレクちゃん。」
「母様。」
「アレクちゃんどんなスキルでも私はずっとアレクちゃんの味方だからね。」
「はい。」
「でもいいスキルをもらっても人に見せびらかしたり人を見下したりそういうことは許さないからね。」
「もちろんです母様。」
「じゃ、行ってらっしゃい。」
「行ってきます。」
スキル授与される神殿へと馬車は向かう。
スキルは神殿のスキル付与というスキルを持った神父さんが神の提示したスキルをその人に与えるという方式らしい。スキル付与というスキルはゼノス神の神殿でしか使えないそうだ。
この世界の宗教は有名なのが5つ。
1つはゼノス。全知全能の神とも呼ばれていて他の3人の神とは比べ物にならないほどの信者がいる。ゼノス教徒と呼ばれている。そしてゼノス教徒の神殿ではゼノス教徒でなくてもスキルを授けてもらえるという最も身近な神様だ。
2つはメルディス。命の神と呼ばれていてこの大陸に信者が多い。なぜなら戦争が多かったりするとこの神に祈るらしい。メルディス教と呼ばれる。
3つ目はテルン。愛の神と呼ばれ熱狂的な信者は少ないながらもある一定数各地にいる。テルン教と呼ばれる。
4つ目はタルトス。最悪の神、邪神と呼ばれていて信者はほとんどいない。なんでもこの星を壊そうとしたところをほか3人の神によって封印されたらしい。タルトス教と呼ばれる。
5つ目はゲビル。人間の神、と呼ばれゲーテン聖典国の国神とされ聖典国には圧倒的な信者がいる。
ということで
「これがゼノス教の神殿か」
第二区画にある神殿についた。
「ようこそおいでくださいました。皇子。」
「よろしく。」
「ではこちらへ」
俺は神父に神殿の中に入りでっかいゼノス神だと思われる石像の前に座っているようにと言われ座る。
「皇子、ゼノス神様は寛大な御方です。感謝を忘れぬよう。」
簡単に言えばゼノス神は信仰していない人にもスキルを与えるんだから感謝しろってことらしい。
「オッケー」
別に信仰する予定もないため適当に返事する。
「では祈りのポーズを」
そう俺は言われ祈りのポーズをして目をつぶる。
「ゼノス神様、愚かで病弱な我らに恵みの力を。」
まるで魔法の詠唱みたいなことを神父はいって俺のそばによってきて
「パンっ」
頭を叩かれた。
「いてっっっっ」
「集中を切らさず!!」
「はあ、、」
スキルを使うのにこんなこと絶対に必要ないのに。まあいっか。
「うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーはっっっ」
神父が急に大声を出し始めた。びっくりするじゃないか。
「終わりました。スキルが分かるはずです。」
「どうスキルを確認するの?」
「頭のなかでスキルと言うと頭の中に出てきます。ゼノス神様のおかげだということを忘れずに。」
頭のなかでスキルというと
オリジナルスキル 愚者
能力 他人のスキルを3つまで奪うことが出来る。
奪う条件 決闘と自身が唱えると自身と対象の相手1人 を異空間に移動させ外傷や傷は完全に回復さ れる。そして自身と相手で決闘をし相手を殺 した場合のみスキルを奪える。どちらかが死 亡するまで異空間からは出られない。自身が 殺害された場合でも現実でも死亡する。相手 も異空間で殺害されれば現実でも死亡する。
決闘と唱えることは3回まで。
「スキルが分かったよ」
「それは良かった。ゼノス神様に感謝することです。では私はこれで。」
俺も帰るため神殿の前に止めてあった馬車に乗り思考する。
俺のスキルは博打スキルだ。
最強にも最弱にもなり得る。
そして死ぬ可能性も高い。俺は今この世界で初めてであろうスキル無しだ。そのため最初に決闘で闘う相手にはスキルなしで挑まなければならない。相手は魔法、剣、スキルに対して俺は魔法、剣のみ。そしてどちらかが死ぬまで異空間から出れない。小細工は使えない。大人数で攻めたりすでに瀕死の状態で闘うこともできない。
そして3回しか使えない決闘で1回目に安全策でノーマルスキルなどを奪っても2回目で更に強い相手に勝てるとは思わない。
客観的な俺が言う。
このスキルで強くなるには命を賭けるしかないと
そんなことを考えていると王宮についてしまった。
王宮の前には母様やオリビアやフレイヤ姉様が待っているのが窓から見える。
エリナは今、元魔法国のエルフとして隔離されているためいない。
そして馬車は着き俺は降りる。
「アレクちゃんどうだったのスキル」
「アレク様、スキルはどうでしたか?」
「愚弟よ、何だったんだ?」
と一斉に聞かれる。
「オリジナルスキルではあったよ」
「言い方からしてなにか問題があるような言い方だな。」
「それは今から話すよ。」
今日1日は疲れそうだ。




