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始まりの王へと至る道  作者: 社不帝
魔族襲撃編
28/83

魔族6

体が動かない。


この世界に来てからは始めて前世を含めても2度目のここまでの重症。本来ならそのまま眠ってしまいたかったがそうもいかない。

勇者であるルシアを失えばこの世界は魔王に支配される確率が急上昇する。

いや、嘘だ。俺はこの地球とは違う純粋な力が支配するこの世界でルシアという友達を失いたくない。奪われたくない。簡単に奪われるこの世界で俺の手の届く範囲くらいは奪おうとするものは逆に奪ってやる。


「ルシアに加勢しないと、ルシアが殺されてしまう!!!我は使徒、力を、ヒール」

ルシアは徐々に相手に押されていったいる、負けてしまうのは時間の問題と言っていい。ヒールで体を治すもさっきの戦闘で体はボロボロだ。


「はあああああああああーーーー!!!」と言う叫びとともに斬って斬って斬りまくるルシア。だが、

「まずい、反撃される!!!」と言う俺の小さな声は届かない。

一瞬ふらっとし目を話した瞬間にルシアは魔族にあとちょっとで殺されそうになってしまっている。

このままでは殺されてしまうと思った瞬間に立ち

「おい、魔族こっちが先だ。お前の兄貴は斬ってやったぞ。」

「、、、、、、、ハハハハハハ!!!!!!!」と兄の死体を見て笑う。


「何がおかしいって聞くのは変だな。おかしいから笑ってんだから。」

「いやね、死んでくれてせいせいしたってこと。魔族にもね、人間とかエルフと同じで爵位ってのがあんのよ。今活動できるのは精々、男爵とか伯爵とかくらいだけど勇者を殺した男爵の頭首なら?俺は腕っぷしじゃこの兄貴より圧倒的に上なのに頭が悪いとかでなれなかったんだよ。スキルを使わなかったのもそういうこと。だから」


スキル 体重増加


ヴァインは標的をルシアからアレクに変え一気にヴァインはアレクに迫り、ぶつかる瞬間に体重を上げ剣を振るう。

アレクはヴィルクとの闘いで感覚が鋭くなっており、ヴィルクより速いヴァインのスピードでも見える。


今の俺ならこいつの攻撃も流せるはずだ。だが


ガン!!!!!と大きな音がしてアレクの体は吹っ飛ばされた。体重が5倍近くになったヴァインの攻撃を今のアレクが流せるわけがないのだ。


「ぐが、、、、、」

「重さとは力だ。最後の一瞬だけ体重を上げれば一瞬でお前ごとき倒せる。」


痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、頭が割れそうだ。吹っ飛ばされて頭を木に思いっきりぶつけた。前世で車をはねられた時の記憶があれば今くらい痛かっただろう。

ルシアがどうなったか気になるが目が開かない、息が上手くできない、手足の感覚がない、寒い、寒い、寒い。


感じたことがある前世で死んだときに似てる、血を流しすぎたし骨が折れすぎてる。





ルシア視点

アレクが動かない、血を流しすぎてるんだ。今助けないとやばいとルシアは思う。


そして心の中からフツフツと怒りが湧いてくる。


「ア、アレクーーーーー!!!!」

血を垂らしながらヴァインに向かっていく。勇者の力というのは感情の盛り上がりによっても大きく変わる。今の速さはさっきの比じゃない。

「うああああああああああああーーー!!!!!!」

「うおおおおおおおおおおおおーーーー!!!!」

と互いに叫び剣と剣が凄まじい威力でぶつかる。さっきとは違いほぼ互角の力となっている。

「これが勇者の本気ってことか。だが」


ヴァインはスキルを使い剣で大きくなぎ払いしたことで、ルシアは距離を取るため少し後ろに下がる。ルシアは助走をつけ一気にヴァインの懐へ入る。

ヴァインの剣が真上から振られる。


アレクのように受け止めてはダメ。なら避けるしかない!!

ルシアは強引に体をねじり剣を避ける。

そのままヴァインの横腹あたりに狙いを定めルシアは剣を振るう。

「取ったあああああああああああああーーーーー!!!!」

ヴァインの腹に当たった剣は少しだけヴァインのお腹を斬って、ほんとに少しだけの血を流して止まる。


「なぜ、、、、、!!!!!」


「俺のスキルは体重が5倍までのかわりに質量も5倍だ。今の俺の体をスキルもない状態で斬るのは勇者とはいえ無理だ。」


ヴァインの剣がルシアに迫る。ルシアはとっさに剣で守るが、胸のあたりから大きく斬られてしまった。


「ぐは、、、私は、私は」


「ちっっっっっ、一瞬で少し守ったか。まだ死んでないな。まあ終わりだが。」


ヴァインがルシアに向けて剣を振るう。

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