勇者の剣6
私、ルシア・ラーズリーの告白。
私はずっと1人だった。
みんな、世界の人は勇者と聞くと英雄であったり人によっては神様の使徒だと言う人もいるくらい尊敬され憧れている。だからあれがほしい、これがほしい、なんてことを言わなくても何もかもが揃っているのだ。
嫉妬される。そんなことはわかっていた。私がもし平民だったとしたら勇者の子孫のことをいいなー羨ましいなーとなるのは分かっていた。わかっていたはずなのに、、、
最初は同じ公爵家の女の子と遊んでいた。だけど最初から多少の嫉妬をされているのには気づいていた。
嫉妬の原因は幼いながらも私はわかっていた。
1つはご飯や服だ。公爵の娘とはいえ子供の数は多いからそこまで高いものを食べたりはしていない。平民の人たちよりは段違いにいい食事ではあるものの今高級品である香辛料や遠くの国の果物などはもちろん食べてはいない。だが光爵家では高級品を選んで食べてるわけではないにしても美味しいものを食べたいということでお父さんが香辛料をもらってきたりと随分といいご飯を食べていた。だから最初はみんなルシアちゃんはいいね、すごいねと言ってくれていてもいつからかルシアちゃんは贅沢なんだよ、ずるいと言われ始め私も食べたいのにと嫉妬される。
服もそうだ。うちの服はどれもこれも高級品。これも最初はルシアちゃんいいなーその服とかすごい似合ってるねと言われていたが自然にみんな嫉妬の目へと変わってしまう。
2つ目はお父さんのことだ。公爵家の子といえば跡継ぎを多く残すために何人もの子供がいる。だから1人1人に与えられる愛情だったり期待だったりが大きく違ったりする。私は一人っ子でお父さんからいっぱい愛情をもらっていたが子によってはお父さんと話さない日が何日もある子だったり勇者の子孫の私よりも頑張りなさいと期待されたりそれが嫌でみんな離れて行ってしまう。
だがそれも少し時間が経てば嫉妬もなくなるだろうと思っていたが、ある日その子がその子のお父さんと話しているところを見てしまったのだ。
「ルシアと遊ぶのもうヤダ。」
「なんでだ?。」
「私が欲しい物みんなルシアはもっているのがずるいしみんなルシアとおんなじように頑張れって言うけどあんなにでき利用になるなんて無理。あんなに頑張ってやってもルシアは一瞬でできるようになっちゃうしずるい。」
「なら、それこそルシア様と仲良くなれば欲しい物も手に入るよ。本当に仲良くなくても良いから仲いいふうにしておきなさい。」
「分かった。」
私は知ったのだ。話しかけてくれる貴族はみんなこう思っているのだと。
だから街に出て平民の子と遊ぼうと思ったのだ。
その頃は男の子っぽい服装をして、男の子たちと遊んでいた。
だがそこへ行ってもたま投げで遊んでいたのだが3日で一番強かった3歳も上の子に勝ってしまったのだ。その子は嫉妬とそして怒りを表した。
それはそうだろう。何年も何人もの友達と遊んできて自分こそここら辺の子供では最強だと思っていたのだから。3日で自分より強くなられたら怒りたくもなるだろう。
「な、、なんで初めて3日のくせにそんな強いんだよ。ず、、ずるだろ。ずるしたんだろ。卑怯者が。」
これがこの子に言われたことだ。悲しくなったそれと同時に分かってしまったのだ。子供ではどんな相手にも負けないと。
それからは家で剣の素振りをしては大人に挑み流石に何年も兵士をしてる人には勝てなかったけど3年目くらいの人には勝ててしまうようになったのだ。
流石に大人だからか文句を言ってこなかったが見るからに俺の3年がこの娘の3か月で超えられてしまうのだと、畏怖の目を向けてきた。
ルシアの母、リアは気づいていたのだ。才能がありすぎるがゆえに孤独だと。普通の人が聞けば何をそんなことを言っているんだと思われるだろう。
だがこのままいけば、いつかこの国最強の剣士となりいつかは世界で1番強くなるだろう。
仕方がないといえば仕方がないのかもしれない。ルシアの父ルークもルシアほどでないものの孤独だったのだ。
ルークは分かっている。自分の死期が近いことを。魔王と戦ったときに自分の寿命を削り過ぎたのだ。それを妻であるリアに伝えてた。
だからこそ、リアは賭けたのだ。アイザック王が天才だというアイク皇子がルシアの孤独をなくしてくれると。
そしてその行動は世界の運命を変えるほどの大きなものだった。
「ルシア様すごく嬉しそうですね。」
ルシアのメイドのエヴァは言う。
エヴァにとっては久しぶりに見るルシアの笑顔だった。
「うん。アレクからは全く私に対する嫉妬を感じないんだ。初めてだよ。私を勇者の子孫だって知って嫉妬しないのは。
だけど年下のアレクにまた負けるわけにはいかないから今度はリバーシでも勝つけどね。」
「ルシア様は本当に負けず嫌いですね。」




