第八話改造ヘリの正体(中編)
久しぶりの投稿ですのでどうかご観覧よろしくお願いします。
情報交換を終えた翌日、俺達は女の姿で町へ出向き再び捜査していた。
だが、手掛かりは掴めず悩んでいるとトウマが口を開いた。
「くそっ。これじゃあ、いたちごっこたぜ」
彼が呆れた口調でそう言うと、俺は冷静な口調で突っ込みを入れた。
「つべこべ言うな、ぐちを言ってもしょうがないだろう」
俺がそう言うとヒュウガが会話に加わって来た。
「確かにこうして女の姿で動いてた方が、今は最善だしな」
そんなヒュウガの言葉を俺は冷静な口調で返した。
「しかしまあ、たまにはこういうのも悪くないかもな」
ヒュウガがそう言うと、テレパシーで会話を聞いていたミサキが落ち着いた口調で返した。
「俺もそう思う」
彼がそう言うと、エマが呆れた口調で会話に加わった。
「ちょっと待った、二人とも感心してる場合じゃないよ」
そうエマが言うと、ミサキは冷静な口調で返した。
「どうしたんだよ、エマ?」
彼のその言葉をエマは落ち着いた口調で返した。
「皆、ちょっと来てくれ」
そう言われて胸騒ぎを感じた俺達はエマの所に向かった。
そこで俺達が見たのは荒廃したマンションであった。
それを見た俺は思わずこう言った。
「東京都のこんな所に何故、こんなマンションが?」
俺がそう言うと、ヒュウガが冷静な口調で返した。
「とにかく中を調べよう」
俺達はヒュウガの言葉に頷きながら中へと入っていった。
そして内部を見た瞬間、ミサキが思わず口を開いた。
「何だこれは、どこもかしこも完全な廃墟じゃないか」
ミサキがそう言うと、俺はその会話に加わりこう言った。
「妙だな、人の気配が無さ過ぎるぞ?」
彼のその言葉をエマは落ち着いた口調で返した。
「うん、確かにもぬけの殻だ」
エマがそう言いながら周囲を警戒していると、トウマが冷静な口調で言った。
「おい、あそこにノートパソコンが置いてあるぞ」
俺達はノートパソコンが置かれてあるテーブルの所に向かった。その画面を確認した俺は思わずこう言った。
「このデータは、以前俺とミサキを襲った砲撃兵器の物じゃないか」
俺は一瞬目を疑いつつも、口を開いた。
「今までの仕業はこいつのせいだったのか?」
そんな俺の言葉をミサキは落ち着いた表情で、冷静に返すのだった。
「どうやら間違いないようだ、それに良く見て見ろ」
ミサキが指差した画面の部分を見てみると、そこには赤い蠍のマークが映っていた。それを見たヒュウガは言った。
「おいこれって、お前が以前言っていたレッドスコーピオンのマークじゃないか?」
その言葉を聞いた俺は心の中で思わずこう言った。
(レッドスコーピオン、奴は一体何者なんだ・・・・)
俺達は不吉な予感を覚えつつも基地に戻り情報を纏めていた。
そしてその状況の中、ミサキが口を開いた。
「しかし本当にレッドスコーピオンだったら、これまでの仕業は完全な挑発としか思えないな」
彼がそう言うとヒュウガが冷静な口調で返した。
「確かに、その可能性はあるな」
二人がそう話してると、トウマが現れ会話に加わった。
「なるほどでなきゃあんな廃墟に、ノートパソコンが置かれてるなんてありえないもんな」
彼がそう言うと俺は三人の会話に加わり、冷静な口調で言葉を返すのだった。
「しかし妙だな、まるでわざと証拠を残してるとしか思えない」
俺がそう言うと、ヒュウガが冷静な口調で返した。
「どうやらお前も、同じ事を考えていたようだな」
彼のその言葉を俺は落ち着いた口調で返した。
「フッ、そう言う所を見るとお前も気付いたようだな」
トウマが俺のその言葉を冷静にこう返した。
「どういう事だよ?」
俺はトウマの問いにこう答えた。
「つまりレッドスコーピオンは、俺達5人に会いたがっているって事さ」
俺の言った言葉にミサキとトウマは動揺した口調で言った。
「何だってーッ」
驚きを隠せない二人にヒュウガはこう返した。
「レンの言うの通りだ、でなきゃ奴が証拠をこんなに残すか?」
俺達がそう話しているとエマが遅れて会話に加わった。
「なるほどね、でも何で奴は俺達に接触したがるんだ?」
彼のその言葉を俺は落ち着いた口調で返した。
「奴に会ってみれば分かる事さ、だからあえて挑発に乗ってやろうじゃないか」
俺の言葉をトウマは冷静にこう返した。
「つまり、誘き出し作戦か」
彼がそう言うと俺は笑顔と共に言葉を返す。
「その通りだ、そしてその作戦は・・・・」
そして翌日俺達五人は、計画を十分に立てた上で作戦を開始した。
その作戦とは俺が女の体になって街を歩く事だった。
(こうして派手に動き回っていれば気になってくるはずだ)
その頃、ヒュウガ達と一緒に基地内で俺の動きをモニターしていたミサキがこう言った。
「しかし、あいつ一人で大丈夫かな?」
ミサキがそう言うと通信機越しで聞いていた俺は冷静な口調で返した。
「大丈夫だ、それにこの方が誘き出しやすいだろう」
そんな俺の一言を三人と共に通信で聴いていたヒュウガが落ち着いた口調で返す。
「確かに、囮は一人の方が成功しやすいからな」
彼のその言葉をエマは冷静な口調で返した。
「僕も同じ意見だ」
その言葉を聞いた俺はこう言った。
「そう言う事、それじゃあ」
俺は通信を切り、再び街を歩き始めた。
そして、俺の行動に気づいたレッドスコーピオンの操るドローンが俺を尾行していてそれを利用して狭い路地に誘き出した。
それをモニターで見たトウマはテレパシーで俺に言った。
「どうやら引っかかったみたいだぞ、レン」
彼がそう言うと俺はテレパシーで言葉を返した。
「ああ、教えてくれてありがとな」
俺はそう返すと、歩くのを止めてドローンの方を向きこう言った。
「俺達に会いたいなら、直接会いに来たらどうだレッドスコーピオンいや風野クルミ」
俺のその言葉をドローンを通じてアジトで聞いていたレッドスコーピオンは動揺しながら言った。
「まさか、気づいていたのか?」
彼女がドローンを通じてそう言うと、俺は冷静な口調で返す。
「ああ、君が年齢18歳の僕っ子ハッカー少女だと言う事もな」
俺のその言葉を聞いたクルミは落ち着いた口調で返した。
「まさか囮になる前に、僕の事を調べたのか?」
クルミがそう言ったのを確認した俺は続いてこう言葉を返す。
「その通り、ついでに言うと君の居場所も割り出させてもらったよ」
俺がそう言った瞬間、彼女は動揺した口調で返すのだった。
「いつの間にそんな・・・・」
クルミがそう言うと俺は冷静な口調で返す。
「俺達マジカルファイターズは話がしたいんだ、君とな」
俺の言葉を聞いたクルミは笑いながら言った。
「その申し出を受けさせてもらうよ、ありがたくね」
翌日、俺は彼女が住処にしていた廃墟に行った。そして抵抗する事無く俺達の基地に向かった。
俺達は一人一人クルミにこれまでの経緯を聞いた。
「それじゃあ、お前はダークファングとの戦いやテロ討伐
の一部始終をドローンを使って見ていたのか?」
ヒュウガの問いに彼女は落ち着いて答えた。
「ああ、ドローンを使ってあちこちモニターしてな」
それを聞いたトウマは動揺しながら言った。
「一体何機のドローン使ったんだよ?」
トウマがそう言うと、クルミは冷静な口調で言葉を返すのだった。
「ざっと100機を同時に操作してたんだよ」
その言葉を聞いたエマは動揺しながら言った。
「100機って、どれだけ操作出来るんだよ君は!」
その言葉を聞いたヒュウガ達は動揺し、呆気に囚われていた。
そしてそんな中、ミサキは冷静な口調で彼女に質問した。
「一つだけ確認しても良いか?、お前もしかして俺の所にもドローン飛ばしたのか?」
その問いにクルミはこう答えた。
「ああ、それとお前の事も調べさせてもらったよ」
彼女がそう言うとミサキは落ち着いた口調で返す。
「そうか」
その言葉を聞いた俺は深刻な表情しながら心の中で言った。
(こいつ俺達の知らないミサキの過去を全て知ったのか・・・・、まさか?)
俺はその事に疑問を抱きながらも、ある確信をクルミに抱いていた。
そんな時ヒュウガが落ち着いた口調で言った。
「レン、どうしたそんな深刻な顔して?」
彼の問いに俺は答えた。
「いや実はクルミの事だけどさ、もしかしたら彼女は俺と同じかも知れない」
その言葉を聞いてヒュウガは俺の心境を察しながらも冷静な口調で返すのだった。
「お前ひょっとしてあの時の事・・・・」
彼がそう言った時、俺の脳裏に過去の出来事が蘇っていた。
そしてその事に気付いたヒュウガは心の中で呟いた。
(レン、自分を責めるなよ・・・・)
そうヒュウガが呟いた時、俺は一瞬不吉な胸騒ぎを覚えながらこう言った。
「決着を付けなければならない時が、来るかもしれないな」
俺がそう言うと、ミサキが俺とヒュウガの前に現れ言った。
「なあさっき三人で話したんだが、クルミをここで保護出来ないか?」
そんな彼の言葉を俺は落ち着いた口調で返す。
「そうだな、改造ヘリの被害も物理的被害だけだしな」
ヒュウガも俺の言葉に加わる様に言った。
「良いじゃないか」
その後俺達はクルミをここで保護する事にした。その時ヒュウガは心の中で呟いた。
(それにしても一体こいつ何者なんだ、ただの高校生ハッカーとは思えないが?)
彼が心の中でそう疑問を抱いていた頃、俺は複雑な心境を抱きながら自室に戻り冷静な口調で言った。
「まさかクルミは俺と同じ、あの時の生き残りか?」
俺は何故か、不吉な胸騒ぎを覚えていた。
そして俺達5人はこの時、東京で事件が起こっていた事にまだ気がついていなかったのだった。
クルミがとあるニュース記事を見つけるまでは・・・・。
「おい皆、変な記事がネットに乗ってるんだ?」
クルミがそう言うと、俺達は集まり彼女の持つタブレッドの画面を見た。
そしてそこに映っていた記事を見た瞬間俺達は動揺し叫んだ。
「何だとーッ!」
その記事にはこう書かれてあった。
謎の改造ヘリ再び出現。そして、ダリアの花びらを撒いて何処かへ飛び去る。
これを見たクルミは動揺しこう言った。
「僕はヘリを飛ばしていない、覚えが無いんだ」
彼女のその言葉を信じた俺は冷静な口調で返した。
「分かってる、それにあのヘリの改造お前がやったんじゃないんだろう」
この時俺の言ったその言葉に、全員が衝撃を受けた。