表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/56

6

「別にいいよ。まだここへ来たばかりの頃は、母さんと伯父さんの方がやり合っていたから」


血気盛んな一族だ。


気まずそうに俯いている彼に、そろそろ言わなくちゃいけない。


4年間、会いに来れないことを…。


「あの、さ。由月に改まって言わなくちゃいけないことがあるんだ」


「ん?」


何も分かっていない顔をされると、胸が痛む。


「えっと…夜に話したい。ちょっと重くなると思うから」


「あっああ、分かった」


「うん、ありがとう」


その時、僕は彼の顔を見れなくなっていた。


「…あっ、母さんだ」


由月が襖の方を向いた。


「由月、雅貴くん、いる?」


「いる」


「あっ、いるよ」


伯母は襖を開き、不安そうな顔を見せた。


「雅貴くん、来てくれたのに嫌な場面を見せてゴメンなさいね」


「いっいや、母さんと伯父さんの方が激しかったから」


「ふふっ、そうね。あと由月」


由月は伯母に呼ばれ、びくっと肩を揺らしたけれど、顔は背けたままだった。


そんな様子を見て、伯母は仕方無いというように困り顔でため息をついた。


「父さんにはわたしから言っておくわ。でもあなたも少しは反省してね」


「…分かった」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ