試験開始
『マイク、マイク、テスト中、あーあー。大丈夫そうわね。それじゃ恒例の王都専属学校、グリモユニバーシティの入学試験を開始することをここに誓います』
城内に響いたその声は、意外と若い感じだ。大人っぽくなく、キーは高い。
『私の名前はジャル・ダルク。ここの校長をやっている魔女よ。私は偉いんだからね。覚えておきなさい。損はないわよ』
騎士が囲い、何かから守られるように校長を守っている。騎士が邪魔をして、こちらからは姿は見えない。
『今日はあなたたち、おこちゃまに魔法の耐性と特性があるかをチェックするのが目的です。魔法が使えれば合格、使えなければ不合格。簡単な試験です。』
『すぐ終わります。試験内容は簡単。近くにいる試験官(魔女)の横にホウキがあります。試験官は5名、そのホウキを浮かせて適正を見ます。合否は試験官が判断します』
『合格者は5名。それ以上は認められません。もう他に合格者はいますので』
『私を満足させられる魔女候補生を私は待ってます。ここから這い上がって私を超えなさい。無理だと思うけどね。なぁははははあは」
スピーカからキュイィィィンと音がする。耳が痛い。
『……、スピーカ班、終わったら説教よ。覚悟しなさい。ゴホン、それじゃおこちゃまたち、頑張ってね~』
放送が終わったようだ。一部、周りの子供たちが一斉に試験官の方に向かっていった。
大多数は泣いたり、ボーとしたり、遊んでいる子ばっかりだが。
ふん、私にかかればこんな試験楽勝だ。なんせ、元魔王なのだからな。
私は、列に並んだ。周りを見渡して見ても、魔法を使えるどころかホウキすら浮いていない。それを見てか私は高みの見物と言わんばかりに余裕な表情を見せた。
すると第一声が近くから聞こえてくる。
さっきの子だ。あの女の子がホウキを軽々と浮かしたらしい。
「合格よ。あなた凄いわ。この歳でなんて魔力なの」
「何をそんな驚いているの。バカなの。ねえ、バカなの。私は天才よ。当然ホウキを浮かせるぐらい、ちょちょいのちょいよ」
試験官が歯を食いしばっていた。かるいため息を吐いて、試験官は騎士を呼んだ。
すると騎士は、あの女の子を連れて城内の合格者が集う室内に通されていった。
すると隣の列からも大きな歓声が起こる。合格との声が聞こえてきた。
合格者を見ると平然としていて、歳には似合わない落ち着きようだ。
その子は三つ編みダウンスタイルの髪型だ。色は金色をしていて、なぜか頭の上には猫耳みたいなのが付いている。
服装は巫女衣装をしていて、なぜか威圧感を感じる。何かしゃべっているようだが場所が場所だ。なにも聞こえない。
そして奥の方からも歓声が上がる。さっきの子とは逆で、顔が赤くなっている。
その子はと言うと見た感じ、和風の着物を着ていた。緑色のストレートロングでお姫様がするような姫カットをしていた。
合格した2人も、さっきの女の子同様に城内の室内に通されていった。




