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送還勇者と来訪者  作者: 神月センタロウ
あとがき
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あとがき

連続投稿です。一話前に「エピローグ」が御座います。

 最後までお付き合い頂きまして誠に有難う御座います。これにて『送還勇者と来訪者』は終了と相成りました!


 去年の年末より半年程でしょうか、初期のプロットより遥かに長い話になってしまいました。処女作という事に加え、煮込みの足らない見切り発進が招いた結果でしょうか。


 さて、終わりとは申しましたが幾分煮え切らない場所も有るのは事実。復興どうしたの?という話で御座います。


 今回終了としたのは勢いでプロット外に飛び出し、このままでは落とし所が見当たらないまま続いてしまうのでタイトルに完全にそぐわない物となってしまう為であります。


 最後に主人公に代弁して貰っていますが「お姫様と幸せに暮らしました」までが初期プロットの終着点、バッドエンドからハッピーエンドへのお話だったのが『送還勇者』です。


 まぁ『来訪者』どこ行ったよという話もありますが、当初の目標達成で区切りを付けておこうという物で御座います。


 つきましては感想等でご意見頂いた復興のプロセスに当たるこの後の話については、その後編のようなタイトルで新規に投稿させて頂きます。既存のタイトルを変更して章を足していくか迷いましたが、上記しました通り当初の予定で一度区切るという形を取らさせて頂きました。


 次に今後の投稿に関してですが、終盤のペースでもお気付きかと思いますがかなり時間が掛かっております。実生活の変化が主な原因ですが、続編もそれくらい掛かってしまうかと思われます。その変化も含めて、一旦出直すという形になりました。


 今後の詳細な予定としては、閲覧を考慮した文体に整形、誤字脱字・表現方法等の修正、加筆出来そうな場所に加筆、短い話の結合・整理整頓を六月中に。


 その作業が終わり次第完結タグの設置をし、続編タイトルの投稿をゆっくりと行う予定であります。が。


 上記作業後にメインの投稿物をもう一つ書き始めます……ので、送還勇者続編は1~2週に1回くらいでしょうか。処女作であり、昔からぼんやりと構想していた話ですので無碍にはしたくないのですが、新規の方も書いてみたいと思うのも事実。平行して本編として書く余力は無いかと思われます。


 誠に勝手な言い分では御座いますが、ご容赦下さいませ。





 ここからは普通のあとがきとして機能させようかと思います。


 まずは大まかな投稿までの心境から。


 大昔、SFCで「かまいたちの夜」が流行った頃、ツクールシリーズの「サウンドノベルツクール」を買ったのがそもそもの始まりでしょうか。


 作品欄に添えてある「先輩の先輩」等のホラー系の話をメインで作成していた記憶がありますが、そこは80~90年代が黄金期の筆者です。


「魔神英雄伝ワタル」に始まり「NG騎士ラムネ&40」「神秘の世界エルハザード」など、今思えば当時から異世界物が大好きだったんだなと実感します。明るいノリが好きというのも当時は「スレイヤーズ!」の全盛期であり、当然のように読んでいた影響でしょうか。またTRPGにも触れ、GMとしてシナリオを書くのも楽しかった記憶があります。


 当然当時から学校の授業中にルーズリーフに書き殴りで小説もどきを書いていたりはしていましたが、各出版社の募集を見ても結局は物語として完結出来ずに応募しないという、なんとも勿体無い事をしていたなと思います。やってみりゃ良かったな、と後悔していた所に昨今のラノベブームがやってきて、更に小説家になろうという場を見つけた次第です。


 最初は勿論読み手としてランキング上位から読んでいただけでしたが、そういった物を見れば書いてみようかな?となるのは必然です。幸いにして黒歴史ノートは未だに本棚に在りましたし(笑)


 設定だけ書き殴られた中から異世界物であり、すぐに全体のイメージが沸いて来たのが『送還勇者』でした。


 ただそれでもプロットの重要さの判らない自分、適当で行けるべ!と書き出したのですが、知人に相談した際の初期プロットでは総司君は異世界には行かずに、日本に異世界人が魔王魔族も含めどんどんやってくるという物、魔王軍もへっぽこでギャグテイストが強めと今とはほぼ違います。


 知人に「それなんてはたらく魔王さま?」とツッコまれまして、当時知らなかった筆者が慌てて調べてみてこれはアカンと多少変更。


 そこからはノープロットの恐ろしさ、作中の8月14日が2回やってきたり、1週間が20日くらいになったりと時空が乱れ、修正を終えハイになったテンションで「どうせなら異世界冒険要素も欲しいぜ!」とアルテミアへ出発が決定。


 そこから暫くノリで書いてましたが、段々と収集が付かなくなってきた事に気が付いて、そこで初めて物語として完結させるという目標に向けプロット立てをした、何ともありがちな流れとなっております。


 故に最初から変わらないのは「セリスとくっついて幸せハッピーエンド」という最終地点のみ、まぁそれも復興という目標が出来た時点で変わってないのか?というツッコミが否めませんが。


 ともあれこのようにして偶に人情話に家族愛、寒いギャグに禅問答モドキの主人公の葛藤と詰め込みすぎたストーリーが生まれてしまいました。猛省するしかありません。


 ただ、こうした長編を書き終えてみて思うのは、やはり色々と考えて創作するのは楽しくツライという事。書かなきゃ書かなきゃと焦る時間はツライ、しかしながらこうして形式的にでも終わりにしてしまうのは惜しいなと思うのも本心です。


 書き始めの頃と今で決定的に違うのは登場キャラへの愛着でしょうか。


 当初はキャラ設定も喋り方や一人称の設定、外見の特徴と簡単な性格だけでした。主人公の坂上総司に至っては、付け焼刃の知識で「主人公はのっぺらぼう、無個性が良い」とロクな設定もせずに居た記憶があります。


 反してアルマに至っては「猫耳獣人はファンタジーに必須!鉄板だね!」と設定だけは恐らく全登場人物の中でもトップクラスの情報を書き込んだ覚えがあります。


 しかしながら実際はどうだったかと言えば、作中のアルマは殆ど動きませんでした。日本編ではそれなりに「問題児」としての立ち居地が確立していましたが、アルテミア編以降台頭してきたのはシェンナです。


 彼女の設定は「変な呪い」「魔術師」「面倒見の良いお姉さん」それくらいしかありませんでした。


 また中盤以降の総司君の行動、これも段々とある種の方向性が定まって行きました。


 何故かと言えばストーリーで行き詰ってる頃、何となく見たエッセイの中に「他己紹介」という手法が載っていました。これは自分では無く、他人に他人を紹介させるという物で、小説に当て嵌めるとキャラ1がキャラ2をどう思っているか。どういうイメージで見ているか、どんなことを知っているのかと説明させるという事になります。


 面白そうだな、とやってみた時からキャラの捕らえ方がかなり変わりました。


 イベントAに対して、そのキャラならどう思うか、どう動くか。そういう書き方に変える事になり、そうなると世に言う「キャラが勝手に動く」という現象が発生しました。


 最たるは近藤司の処遇について。


 当初のプロットでは生け捕りにして世界解放後に頼れるおっさんとして仲間になるはずでした。SSでもそれをネタに「死なないと聞いてたのに」と発言させてます。


 その流れで話を書いていた所、まず真由がブチギレます。


「あにぃが刺されたのに私が何もしないわけないでしょ! ありえない!」


 ご尤も。ヤンデレ要素まで持っているのにそれは無いですよね。


 激おこぷんぷんなので総司君が刺された後、最後の力でトドメを刺す様に書き換えました。そしてそのまま書き続けようとすると、今度は総司君から苦情が来ます。


「どんな形にせよ人殺しちゃって、俺がその後セリスと結婚出来た! 幸せだなぁ! とか言えると思う?」


 思えないっすよねー、そういう性格じゃないっすもんね!


「したらうちでええんちゃう? 距離的にも価値観的にも十分現実的やろ」


 そうっすね!んじゃユキヒメさん、おなしゃっす!


 こんな感じで修正修正と書き換える始末。他にも「俺は私はそんな事しねぇ」と苦情殺到です。


 当然書き換える時間は掛かりましたが、そこはキャラ本人からの苦情です。その後のスムーズな事。同時にどんどん設定していない性格や価値観が見えてくるのでやりやすくなっていきました。


 そこがアルマの致命傷となってます。彼女の設定は「面倒臭がり」なのです。


 さぁイベントだ!アルマどうする?


「面倒だから寝てる」


 そ、そうか。そうだよな。シェンナさんどうします?


「あたしが放っておくわけないでしょ? 参加に決まってるじゃない」


 明確に差が出てしまいました。これがアルマの影が薄くなってしまった理由だと思います。そういうキャラでも上手い人は動かせるのでしょうが、どうもその技量は無かったようで。


 ユリウスも怪我で退場こそしましたが、友達~兄の間というポジションでそこそこ働いてます。ミーララに至っては食という揺るがないステージが有り、安泰でした。


 そんな紆余曲折を経て、のっぺらぼうだったはずの主人公にも色が付きました。最終的に坂上総司を現す表現として採用したのは「究極のお人好し」です。


 日本人的な感性を病的なまでに増強したのが坂上総司となっております。何をしようがされようが、心のどこかで「あれ、俺が悪かったかな?」と考え、親切にされると「優しいな、恩返ししなきゃ」と義務感を抱く、非現実少年。


 ある意味壊れた人格だなと我ながら思います。ただ、殺したい程憎い相手が出来た後、自分を支えてくれる存在に気付きその怒りを押し殺して日常へ帰る為にはどうすれば良いか。ある種聖人の域まで悟りを開くしか無いのでは無いでは?と考えそこに至りました。


 特徴の無いのっぺらぼうな主人公、それでも根幹は無いとヘラっとしたままになってしまうなと学びました。


 書いたという達成感も有りますが、この経験が今回の一番大きな収穫だったかなと思います。





 最後にここまで拙いツギハギだらけの纏まりも抑揚も無い作品をお読み頂き本当に有難う御座いました。


 頂いた感想、ブックマーク、評価、全てに一喜一憂し楽しい半年でした。


 心より感謝申し上げます。



 神月かみつきセンタロウ



◆蛇足◆


 読み終えてみての感想等、是非お願い致します。次回作、続編への参考にさせて頂きます。


 あともし……万が一ですが、新作とか続編も読んで頂けるなら……「お気に入りユーザー登録」ってボタンが有りまして。ポチっと押せば自分のトップページで活動報告が見れる優れものなんですよ。


 新作は~日から投稿開始するぜ!っていうのとか、送還続き出来たよ!とか、そういうのが見れちゃうんですよ。


 気が向いたら押してみて下さい(土下座

こちらも最後までお読み頂き誠に有難う御座います。

第一部完!にならないように続編も頑張ろうと思います。

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