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その四
「おはよう、館前くん、美川さん」
俺と鈴に挨拶してきたのは、クラス委員長の新城 琴音さんだった。
「おはよう、委員長」
「おはよう…」
クラス委員長だから、というのもあるが、鈴の次によく話す異性で、大人しく、時にはハキハキとした物言いをする、まさに委員長にはもってこいの人だ。容姿は悪くはなく、男性からの支持率は高い。黒い楕円型のレンズの眼鏡と、長く、少し茶色がかった髪は大人の雰囲気をかもしだしている。
「鈴、下向いてないでシャキッとしろ!」
「えー…」
鈴は嫌そうに顔をあげた。
「おはよう、琴音…」
「おはよう、美川さん」
改めて向き直って挨拶した鈴に笑顔を向けながら返す委員長は、どこか緊張した様子だった。




