純愛
俺の好きな人
俺のことを好きだと言った
俺も彼女が好きだった
純愛だった
俺の好きな人が知らない誰かと結ばれた
俺のことを好きだと言ったのはただの嘘だった
俺も彼女が好きだったなんて、俺の勝手な恥ずかしい勘違いだった
純愛だったと思っていたものは、ただの妄想だった
彼女は徹底的に叩きのめされた
俺も同類達と一緒に叩きのめした
彼女は最後には男に刺され、殺された
相手の男も集団暴行に遭い、死んだそうだ
いい気味だった
幸運にも傷心していた俺に彼女ができた
彼女は俺のことを好きだと言った
俺も彼女が好きだった
間違いなく純愛だった
俺は徹底的に叩きのめされた
彼女をよく知らない人たちも同類達と一緒に叩きのめした
彼女は最後には男に刺され、殺された
俺も男たちに殴られ、蹴られ、もうじき死ぬだろう
なんでだよ、なんでこんなことをするんだよ
俺たちは間違いなくお互いを愛し合っていたのに
これから幸せな家庭を築こうとして、彼女に内緒で結婚の準備まで進めていたのに
どうして、どうして、どうして
「お前もやってきたことだろ?」
それが、俺が生前最後に聞いた言葉だった