ぴょぉぉぉん!と とんで ががががーん。
もふもふはむすたぁ の おうじさまに ちいさなころから そばにいた じいやが めのまえに います。
じいやは すこし みみが とおい おじいちゃん。
おうじさまが うしろにいるのに きがついていません。
ぶつぶつ ぶつぶつ。ぶつくさ。ぶつくさ。
おうじさま ときたら いつまでたっても かいじゅうが こわい はっぱが きらいだの ぬれるのが いやだの。
おうじさまとして かいじゅう たいじは たいせつな おやくめ なのです! たいじ しないと おひめさまと けっこん できません!
そんなこと だから おうさまが このほし に しゅぎょう に だそうと いいだすんですよ。 ついでに
あおいほし もふもふ による しんりゃく けいかく!
なんてことを いいだすしまつ。
おうじさまは びっくり! そんな けいかくが すすんで いるとは しらなかったのです。
さいじいたちは りょこうにいって かえってこない と きいてたでち。
さいじいは ぶつぶつ ぶつくさ。
おまけに ひまわりんりんの たべすぎで うしろからみたら
もち? まんじゅう? それとも ぱん?
さいじいの ことばをきいた もふもふはむすたぁ の おうじさま。
ふえ! さいじい! ひどいでち。まんじゅう じゃ ないでち! ないでちぃ! せっかく ここまで さがしに きたのに!
ひどいでちー! おうじさまは ぷっつん!
とぉぉ! さいじい の ばかぁぁぁぁ!
そのけはいに きがついた さいじい!
なにやつ! うしろからとは ひきょうなり! とぉぉ!
どうじに ふりむき とびあがった さいじい。
くうちゅうで あたまと あたまが ごっちんこ!
ぬぉ! おうじさま! こぶじで?
ふぇ! さいじい! ばかぁぁぁ!
ぐきゅるるるるぅ! ぐきゅるるるるぅ!
おうじさまの はらのむしの おとが ひびきます。
おなかすいた。さいじい。
おうじさまは さいじい に いいました。
そうですか。でも ここには ひまわりんりん は ありませんよ。
それを きいた おうじさま。 ちゃくち したあと。
ふん! と そっぽをむいて だいじょうぶでち! といいます。
ぼくは くさのみ たべれるように なったでち! じぶんで とって たべたでち! えっへん!
ほぉ! それはそれは。 それでこそ おうじさま。
ふん! ぼくは かいじゅう なんて こわくないでち! さいじいたちが たべられたら たいへんだから ここに ひとりで!きたでち! えっへん!
ほんとうは おうじさまは かいじゅうが こわいのですか ちょっぴり うそを いいました。
ほぉ! それはそれは それでこそ おうじさま。
さいじいは にこにこ しながら ほめてくれます。
ぐきゅるるるるぅ!ぐきゅるるるるぅ!
おおきな おおきな はらのむしのこえ。
それをきいた さいじい は とっときの ごはんを よういしましたよ おうじさま ついてきて ください。 と いいました。
てちてち とことこ とことこ てちてち。
ならんで あるくよ あるくあるく。
そして。
さあ おうじさま とっときの ごはんで ございます。ごぞんぶんに おめしあがり くださいませ。
ふえええええぇ!
すぅぅ すきとおった りんごの かおりがする もふもふの みどりいろした はっぱ。
さいじい は にこにこ しながら すすめます。
はっぱが きらいな もふもふはむすたぁ の おうじさまは。
ががががーん。
お わ り。
可愛いフェルトアート作品の作者である
天理妙我様。ありがとうございます。
ほかの仲間達のフォトも、今回、たくさん撮影したので、続編を作りたいと思っております。