『第1作戦』~改
こうして、新たな体制で、2日目の夜を迎える事となった。
「本当に、何処で『寝泊まり』しているんだ。山脈は、南側は日光や降雨などの条件で、緑が生い茂る。よって、上空からは見えにくい。北は、緑も少なく灌木と石ころばかりだ。」
「ふうん……何か、思う所があるのですわね。ウィル。」
パリーが、入れてくれたお茶を、礼を言いつつ受け取る。少し熱めだ……
「どうも、何か見落としている。そんな気がしてならない。山頂には、砦を築き間隔を開けつつ死角の無い様に監視をしている。『石化』した『草』だって北側だった。」
「だから、昨晩も『北側』を中心に、調べたのでしょう。まさか、もう既に、南側に侵入しているとでも、言うおつもりですの。ウィル。」
「……分からない。だが、『奴』は、『人狼』の嗅覚による『追跡』を躱す『何か』をやった。その『謎』を解明しない事には、私達の『勝利』は無い。」
「……ウィル、『石化』した『草』に着きましたわ。BJとアムもですよ。」
「よし……『BJは足跡の右側、アムは左で追跡。但し、足跡の周囲も、しっかり調査せよ。今日は、速度よりも精度を優先する事。』以上だ。」
相変わらず、返事が聞こえないのは、居心地が悪い。だが、我慢すべきだ。
「意外ですわ。ウィルは、もっと『現場』に出たがる『タイプ』のお方だと思いましたのに。」
「適材適所と言う物だ。そもそも、夜目の効かない私が、月明かりだけを頼りに、何の追跡ができるか。それに、明りを手に持って、追跡してみろ。先に発見されるのは、私だろうな。」
「流石、きちんと考えていらっしゃる訳ですわね。ウィル。」
「と、言っても『奴』の手の内1つ、満足に解き明かせていない。人間と勝手が違うからな。」
だが、気になる。『奴』の『知能』に合わせた作戦を構築できていないからだ。
本当に、『石化』した『草』は、『うっかり』だったのか。それこそ、『まさか』だな……
まだ冷めていないお茶を、口にする。
「……あら?」
怪訝そうな貌のパリー。何だろう、『嫌な予感』がする……
「どうした、パリー。何があった。」
「アムが、何か見つけたようですわね。ウィル。」
だが、台詞を最後まで、言い終える事が、できなかったパリーだった。
* * *
次回予告
第64話 『バジリスク戦』~不意討ち!
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