本番~『犯罪コンシェルジュ』
「『頭目』、『お客様』を、ご案内しました。」
扉の外から声が通った。
「よし、通せ。」
扉を開ける担当も決まっている。自分では、指一本動かす事なし。
扉をくぐって、入室するのは、初老の男1人と、護衛らしい若い男2人だ。
いずれも、鎧武器などは、帯びていない。但し、一見の上ではだ。
念の為、ボディチェックは、させておいたが、隠し武器屋や、素手格闘に対しては、警戒しきれない。『あらゆる行為は、全て念の為でしかない。』誰の言葉だったかな……
「よく来たな、歓迎するぞ、『リロイ・ブラウン』。」
「本日は、商売の為に来たまでです。『フラッシュ』。」
そう、『閃光兵団』とは、『頭目』の『通り名』をそのまま使っている。
よって、挨拶もこんな具合になる。
「時に、『フラッシュ』、1つ聞きたい事があります。」
「何かな、『リロイ・ブラウン』。」
「この『砦』にいる者は、顔に墨を塗っています。まさか、顔を隠さなければならない事情でもおありでしょうか。『フラッシュ』。」
「ああ……その事か……この後、夜の仕事があるからだよ、『リロイ・ブラウン』。」
出来る限り自然に微笑む。何しろ、作戦の成否は、パリーに掛かっている。
そのパリーとBJは、共に下着姿で、首輪を着け、鎖に繋がれている。ちなみに、端は私の手にある。
合図はまだか……
「そうでしたか、てっきり顔を見られては、不味い事情でもあるのかと思いましたよ。」
「はっはっはっ……それを言うなら、お前だろ。『リロイ・ブラウン』。」
「何か?」
「私は、名乗ったが、お前は、名乗って無い。まさか、忘れたのか。『リロイ・ブラウン』。」
くそっ……時間稼ぎも限界に近いぞ。
「勿論、私が『リロイ・ブラウン』ですよ。そして、あなたが『フラッシュ』ですね。」
「勿論。」
その瞬間、手にした鎖が、『二度』立て続けに引っ張られた。
「よし! 総員かかれ!」
* * *
次回予告
第46話 本番~そっちもか!
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