宿で打ち合わせ
そうこうする内に、結局夜も更けた。あの後、ファンスター村から、従者に手紙を持たせて、実家に馬を走らせたので、私から説明する事は、最小限ですんだ。
が、書類仕事が、山積みだった。『廃嫡』の書類自体は、片付いていたが、犯罪者引き渡し用の書類が、思いの外数が多かった。
自分で捕らえたのなら、違っていたのだろう。ましてや、賞金を懸けたのが、外国だった事も相まって煩雑になった。
そして、『最後の晩餐』を家族揃ってと希望した父上に従って、実家で晩餐となった。
「おう、ようやくお出ましか。相棒。」
そう、少し外出し、宿に足を運んだ。魔法が使えればいいのだがな。
「相棒の紹介してくれた宿は、値が張るけど、サービスいいな。」
「当然だ。専属の馬丁を召し抱え、馬の世話まで丁寧な宿だからな。ちなみに、こちらの用件は片付いた。今日は、実家に泊まるから明朝宿で、合流しよう。」
「そっか、残念だな。宿の料理は美味かったぜ。量が少ない事を除けば、文句ねぇな。相棒。」
「で、何か変わった事は無いか。さっきから、何か言いたそうな雰囲気が、充満しているぞ。」
「ちっ、先越されちまったよ……あと1つ、用件があるんだ。相棒。」
「何だ、BJ。」
「昔馴染みと、ばったり出会ったんだよ。そしたら、仕事を1つ手伝って欲しいってよ。詳しい話は明日になるが、構わねぇよな。相棒。」
「私の事は、何処まで話したのかな、BJ。」
「んーっ……『腕の立つ元騎士様』って処だな。そんなに、気になるかい。相棒。」
「そりゃ、場合によっては、『訂正』の必要に迫られるからな、BJ。」
「おいおい……信用ねぇな。相棒。」
「では、最後に1つ質問だ、BJ。」
「何だい。相棒。」
「昔馴染みと言うのは、当然、『賞金稼ぎ』なのだね、BJ。」
「そうだよ。相棒。それと、あたいからも、1つ忠告だ。あいつは、『雌狐』だぜ。十分に気をつけな。相棒。」
後は、明日にしようと言う事で、宿を後にした。
* * *
次回予告
第38話 家族との別れ
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