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最初の『仲間』

「話し終わったんなら、こっち、手伝ってくんない。ウィル。」

「よし、外に運び出して、首を刎ねるぞ。そうすれば、3人……4人で、合流するのも早い。」

「オイ! コラ! 待て! 首刎ねちゃ駄目だろ! ウィル!」

「心配ない。実家に帰れば、『首桶』が、多数保管してある。」

「おひおひ……『首桶』って戦争の際に、首を刎ねて持ち帰る為の『木製容器』だろ……その習慣は、日本のもので、西洋のものじゃない筈だ。」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

「だーかーら! 殺しちゃダメだろ! ウィル!」

 廊下で倒れている『頭目』から、脱がせや服をロープ代わりに、縛り上げるBJ。

「何を言う、『生きたまま』官憲に突き出しても、奴らの末路は、『公開処刑』だ。なら、被害者の心情に鑑み、一瞬でも早く、首を刎ねた方がいいだろう、BJ。」

「おいおい、クセぇぜ。そいつはぁ、よぉ。それじゃ、貰える賞金が、全然ちげーよ。連中は、生きたまま身柄を引き取って、ちゃんと『公開処刑』したいんだよ。」

「勘違いするな、BJ。私の行動原理は、第1に『社会正義』だ。ついでに入手するものだよ。」

 右手の人刺し指と、親指で、『円』を描く。

「だーかーらー、それも、日本特有の習慣だろ。異世界舐めんな!」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

「あのなぁ……これだから、お坊ちゃんはよぉ……カスミでも喰って、生きてんのかよ。」

「勘違いするな、BJ。欲をかくといい事が無い。特に、商人は『自己責任』の塊だ。」

「はぁ?」

「いいか、貸した金がコゲついて、戻って来なくても『自己責任』だ。また、売れると、見込んで、大枚はたいて発注した多量の商品が、売れなくても『自己責任』だ。」

「人手不足になると、見込んで、多数の従業員を、雇ったはいいが、見込み違いで、仕事が全然こなくても『自己責任』だ。」

「連中は、自分で『リスク』を背負っている。貴公も、『欲をかく』なら、自分で『リスク』を背負うべきだ。よって、私に手伝えるのは、首を刎ねる事と、『首桶』位だ。」

「わぁーーったよ! そんなら、賞金は『折半』だ。それならいいだろ。ウィル。」

「それくらいの『アドリブ』を、使いこなせないとすると、今後が思いやられるな。」

 等と言う無駄口を叩かなかった。

「よし、これから私達は、『仲間』だ。宜しく頼むぞ、相棒。」

 言葉の代わりに、シェイクハンドで、意思疎通した。これが、最初の『仲間』だ。


 * * * 



次回予告

第34話 事後処理~『最後』の『奉公』

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