契約
「その『交換条件』ってのは、何だい。ウィル。」
「つい先刻の事だ。この村は、『賊』に襲われた。被害は、小麦、家畜、村娘1名だ。人命救助、『賊』の討伐、奪われた物の奪還だ。」
「家を燃やしていないね。こういう時、『賊』ってのは、家に火を放つ事が多い。だが、この村は奇麗なもんだ。こう言う鮮やかな手口に、心当たりがある。知ってるか、ウィル。」
「ああ、消火活動で、忙殺させて、追撃の手を鈍らせる訳か。で、何者だ。BJ。」
「『閃光兵団』さ。聞いた事あんだろ。ウィル。」
「名前くらいならな。傭兵団とは、名ばかりの火事場泥棒集団とな。だが、連中の拠点は、南の隣国と、聞いている。違うか、BJ。」
「最近、大規模なガサ入れがあったんだ。そしたら、捕まったのは雑魚ばかり、主要メンバーは、どっかへ雲隠れ。まさか、こんな所で、出くわすとわな。」
「思い出した! 馬に乗っている連中、赤地に黄色いギザギザ模様の紋章を身に着けてた!」
「でかしたぞ! ボウズ! そいつが、『閃光兵団』の紋章だ。」
「で、『賊』の正体が、分かった所で、臆して逃げるか。BJ。」
「冗談、こんな高額賞金首、逃がす手はねぇな。あたいらで、ヤっちまおうぜ。ウィル。」
「よし、契約成立だ、BJ。」
* * *
次回予告
第21話 『廃砦』
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