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海賊船~帰還

 海賊船を曳航する間、身柄を拘束した海賊共の見張りが必要なので、志願して手伝った。

 ちなみに、漕ぎ手は、海賊の一味では無く、海賊に捕らわれ、奴隷扱いされていた者達だ。

 中には、『奴隷商人』から購入した者もいる。殆どは、子供を略取していた。中には、10年に及ぶ者もいる。そこで、彼等を故郷へ送り届けるが、それは別プロジェクトになる。

「で、ようやく聖都に、帰還できた訳だな。」

「だな。海上警備は、切り上げて、海賊共を届ける為に、まっすぐ帰ったお陰だな。相棒。」

「あら、ウィルが、『遠隔通話』で、『手強い敵がいるので、援軍を連れてきて欲しい。』そう連絡して来ましたから、アムとミンゴを呼んだのですわ。ウィル。」

「皆まで言うな。『ご褒美』の件だろう、パリー。」

「オレも、はたらいた。ゴホウビほしいぜ。ウィル。」

 それに、無言で視線を向けて来るミンゴ。

「焦るな。上陸して、海賊共を牢にぶち込むまでが仕事だ。気を抜くな。」

「おい見ろよ、おいでなすったぜ、聖騎士さんだよ。ようやく仕事も終わるな。相棒。」

 この後、聖騎士に海賊共を、引き渡す事で、ようやく今回の仕事は終わった。


 * * * 


 諸々の手続きが、終わった。と言っても、私達の仕事は、拘束されたまま、下船する海賊共の監視だけだった。で、ようやく私達も下船できた。そこに声をかけられた。

「お疲れ様です。ユーロック卿。」

「こちらこそ、お疲れ様です。尼官。」

「船長との闘い、素晴らしいご活躍でした。ユーロック卿。」

「いえ、こちらこそ。尼官、」

「では、船長の魔法も持続時間切れですし、治療させて頂きます。ユーロック卿。」

「と、言う事は、聖騎士の方々は、全て治療済みだと言う事ですね、尼官。」

「はい。ですから、あなたの番です。ユーロック卿。」

「お願い致します、尼官。」

 尼官の呪文詠唱が、終わると、痛みが消えていた。包帯の下は、後で確認しよう。

「神のご加護に感謝致します、尼官。」

「では、祝勝会を予定しております。如何ですか。ユーロック卿。」

「……折角のお申し出ですが、部外者には過分な話しです。辞退させて頂きます、尼官。」

「……そうですか、では論功行賞にはご参加下さい。ユーロック卿。」

「はい。そうさせて頂きます、尼官。」

 こうして、尼官と別れ、港を後にした。数日ぶりに、シルバーの世話をしないとな……


 * * * 



次回予告

第162話 聖都『ラーボリア』帰還後

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