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海賊船~逃亡中

「『光』よ!」

 パリーの『魔法』が、戦闘開始の鏑矢だ。4人の水着姿が、照らし出される。

「海賊船は一隻! 船体の大きさ、予想人員は、こちらより上だ! 尚、海賊は、『略奪後』であり、帰投中と考えられる。全員、心してかかれ!」

「ヤルッツェ・ブラッキン!」

 彼女達の唱和した承諾の声は、「ヤルッツェ・ブラッキン!」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。

 某鉄の悪魔とも無関係に相違ない。

「まずは。貴公に決めた! パリー。」

「かしこまりぃ。アレですわねぇ。ウィル。」

 ここで、『精神操作』を使うパリー。ややあって……

「キュィッ!」

 我々の耳朶を討ったのは、海面から貌を出したイルカの声だ。それも4頭だ。

「よし! 手はず通りにやるぞ。今回の要は、貴公だ、パリー。」

「かしこまりぃ。頑張ってくださいましぃ。ウィル。」

 持ち込んだ椅子に腰かけるパリー。そして、海に飛び降りる私達を見送ってくれた。

 海に飛び降りると、待ち構えていたイルカの背中に騎乗する。

「流石、『精神操作』は、柔軟性が高いな。『ハチ』なら、数十匹。『イルカ』なら、数頭を同時に『操作』可能。本人は、あまり動けないが、イルカに騎乗できるのはありがたい。」

 等と言う無駄口を叩かなかった。

 ミンゴは、カショーギ号の反対側に回る。BJとアムは、私の側で控える。

 事前に取り決めたフォーメーションなので、無駄口を叩く者等いない。

「おい、相棒。あれ、見ろよ。ほら。」

「ああ、あれか。海賊船は、ガレー船故、オールが海面まで伸びている訳だな、BJ。」

 そして、オールである以上、『漕ぎ手』がいる。そこに、矢を叩きこめば……

「そうだよ。殺ろうぜ。なぁ、殺ろうぜ。相棒。」

「待て、海賊船は、逃亡中だ。追いかけながら撃っても、届かない。せめて、足を止める事が、できればいいのだがな。そうだ、やって欲しい事があるんだ。BJ、アム。」

「へへっ……ようやく、殺るきになったってか。相棒。」

「おう! オレも、ヤるぜ! ウィル。」

 よし、まずは色々準備しなければな。まずは、パリーに……


 * * * 


次回予告

第150話 海賊船~狙いは……

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