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聖都『ラーボリア』~仕事の説明

「では、最後にもう一度、仕事の内容を確認するぞ、いいな。」

「おう! 頼んだぜ。相棒。」

「海洋交通の確保は、全世界共通の課題だ。そこで、各国とも定期的に、海上警備をしている。で、今回は聖教会秘蔵の軍船『カショーギ号』で、出航する。」

「それって、想定している敵は、海賊か。それとも、海洋性魔物かよ。相棒。」

「今回は、海賊だ。だから人手は、多い程良い事になる。ちなみに、生死問わずだ。」

「オオーッ! オレもヤるぜ! ウィル!」

「張り切っているが、今回の出航は、『出会わない事』が、最善だ。」

「でもよぉ、出会っちまったら、全力で、ヤるぜ。相棒。」

「そうですわねぇ……そんなに『消極的』で、目標を達成できるのかしら。ウィル。」

「だから、オレは、ヤるぜ! ウィル!」

「それは、当然承知の上だ。が、今回の雇い主は、『聖教会』だ。彼らは、面子を重んじる。これまで以上に、雇い主の『意向』に『配慮』する必要がある。」

「おいおい……もうちっと、具体性が、欲しいな。相棒。」

「……そうだな……私達は、聖騎士の『補佐役』に徹する。海賊を積極的に『討伐』しない。海に落ちた死体の引き上げ、聖騎士の救助、やる事は多い。そして、最重要課題が……」

 ここで、部屋の一角に居座る人物へと、視線が集中する。

「紹介しよう。エーテ・トゥリー尼官だ。今回の仕事上、私達の『監督役』だ。尼官、何か言うべき事など、ございますか。あれば、どうぞ。」

「ええ。まずはっきりさせておきたい事が1つ。あたくし、ユーロック卿の事を、全面的に信用した訳ではありません。女性ばかり周囲にいるのは、何か理由があるに相違ありません。」

「只の偶然だ。BJと、彼女の知り合いと、『黒龍騎士団』の団員だけなのだから。」

 そう力説したくなる気持ちを、ぐっと堪えた。

「ですので、『カショーギ号』では、常に監視させて頂きます。皆様も納得する事です。あたくしからは、以上ですね。ユーロック卿。」

 更に説明の続きを、側に控えている聖騎士に引き継いだ。

「では、自分から『カショーギ号』の性能について説明します。宜しいか。」

 私を含めて全員が、無言で先を促した。頷く聖騎士だった。


 * * * 



次回予告

第147話 聖都『ラーボリア』~『カショーギ号』の仕様

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