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教皇領~入国するだけで大騒ぎ

 ちなみに、『聖務局』と言う所に連れてこられた。どうやら、『警察署』に該当する所らしい。で、『取調室』の様な部屋で、『虚偽感知』等を使われて、色々質問された。

「では、ユーロック卿。あくまで、入国目的は、『物見遊山』であり、あの『首輪』は、ビジュウさんの『おふざけ』だと言う事ですね。」

 目の前にいるのは、男性用神官服を着用した年配の男だ。恐らく、階級は司祭だ。

「その通りです。」

「……分かりました、卿からは、特によこしまさが、見当たりません。教皇領での自由を保証しましょう。お疲れ様でした。ユーロック卿。」

 記録係にも、聞き取り調査が、終了した事を告げてやめさせる司祭だった。

「感謝します。……では、私から1つ、宜しいでしょうか。司祭殿。」

「何でしょう、ユーロック卿。」

「仲間達と、合流したいのです。無事でいるのでしょうか。司祭殿。」

 勿論、『遠隔通話』を使えば、簡単だろう。が、聞き取り調査が、終わるまで『魔法』を禁止されている。完全に自由の身になるまでは、慎重にしないとな。

「分かりました。手配しましょう。ここで、お待ち下さい。ユーロック卿。」

「ありがとうございます。司祭殿。」

 先程まで記録係をしていた神官に、雑用を与える司祭。部屋を退出する記録係だった。

「さて、これで二人きりです。少し『ぶっちゃけた話し』をしましょう。ユーロック卿。」

 これは、難しいな。人払いをしてからの発言だが、こちらを油断させて、情報を引き起こす意図が、あるのかもしれない。注意が必要だな……

「エーテ・トゥリー尼官を、ご覧になって、どの様に感じられましたかな。ユーロック卿。」

 女神官とは、言わない。男は、神官。女は、尼官にかんと呼ぶのが、習わしだ。

「エーテ・トゥリー……ああ、港からここまで、私達を連行した尼官殿ですか、司祭殿。」

「はい。その通りです。ユーロック卿。」

「そうですね。私見ですが、高貴な身分の出身ではないかと……勿論、根拠もあります。」

「ほう、それは是非とも、拝聴したい所ですな。お願いします。ユーロック卿。」

「では、2つあります。1つは、言葉使いです。明らかに高い学歴を、お持ちの様子でした。2つ目は、年齢です。聖騎士を十数人従えている上に、あの若さですから、司祭殿。」

「おお! ユーロック卿は、素晴らしい洞察力を、お持ちの様ですな。」

「更に、思考が、子供っぽい。第一印象と、思い込みだけで、公衆の面前で人を指差し、取調室に連れ込む……果たして、良識ある人間と言えるだろうか。否、違う。」

 等と言う無駄口を叩かなかった。


 * * * 


次回予告

第145話 聖都『ラーボリア』~ついでに仕事を引き受けた

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