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港町盗難殺人事件~解決編『連続殺人事件』

 ここで、ノックの音が響く。ようやく来てくれた。この為に、時間稼ぎをした甲斐があった。

「入りたまえ。」

 そうして、アム、ミンゴが、首輪とリードで繋がれた『狼』を連れ、入室して来る。

「よぉ~~し、よしよしよし。」

 取り敢えず、首輪とリードで繋がれた『狼』の頭やおとがいを撫でてやる。言葉より有効だ。そうしつつ憲兵の1人が、麻袋から『証拠』を取り出すのを待つ。

「これらの品々は、ブラン倉庫検査官のお宅の庭に、埋められていた物です。」

 そう言いつつ、机上に、泥だらけながらも、血まみれの包丁や衣服や絨毯を並べる憲兵。

「不自然だとは、思っていました。死体は、刃物で滅多刺しだったのに、返り血を浴びた筈の衣服はおろか、床に血痕すらなかった。これで、あの部屋が現場だと、証明出来ました。」

「ちょ! 勝手に入ったんですか! 人の家に!」

「『勝手に』ではありません。奥さん、こちらの『書類』をご覧下さい。『憲兵総局長』……子爵閣下の名において、『強制捜査』を命じる『書類』です。」

 『書類』を見せつけるスート班長。これも、ピラト卿に頼んで、取って貰った。

 やはり、『捜査令状』は、犯罪捜査の必需品からな。

「更に、この『包丁』。何日か前に、購入した物ですよね。お店の店主さんが、証言しました。『奥さんが買った』とね。これが、『証拠』ですよ、奥さん。」

 完全に、蒼白になった貌の奥さん、彼女を支える母親……ゾーナさんだった。

「ここまでの説明で、『動機』……夫の浮気を知り激怒した……と、『凶器』と、『犯行時刻』に現場にいる事が可能。この3つを証明出来ました。が、ここで落とし穴がありました。」

「『落とし穴』? なんでしょう。ユーロック卿。」

「本来なら、夫と浮気相手をまとめて、殺害する予定でした。だから、丸1日家を留守にし、その事実を、夫に伝えたのです。そうすれば、夫は家に愛人を連れて来るだはず。」

「おお! 成程。しかし、自宅には、ブラン倉庫検査官の遺体だけでしたぞ。ユーロック卿。」

「ええ、ブラン倉庫検査官は、思いもよらぬ方法で、浮気してました。要は、職権濫用ですが、空の倉庫に、組み立て式のベッドを運び込み、そこで浮気していたのです。」

「! すると、盗難事件の現場にあった。分解されたベッドの様な物は、浮気用だったと!」

「ええ、その為、ブラン倉庫検査官は、1人で帰宅したのです。そこに、奥さんがやって来た。しかし、計画を変更する事なく、夫を殺害してしまった。」

「確かに、ダウンタウンで、刺殺体で、発見された女性は、ブラン倉庫検査官の愛人として、一緒にいる所を、目撃されています。つまり、翌日改めて殺害した訳ですね。ユーロック卿。」

「その通りです、スート班長。つまり、奥さんが、主犯。母親は、従犯と言う事になります。」

「いいえ。違います。憲兵さん、私が主犯で、娘は、従犯です。私が、婿殿を殺しました。」

 ゾーナさんが、そう言った途端、『虚偽感知』が反応し、警告音が響く。


 * * * 


次回予告

第139話 港町盗難殺人事件~まとめと後日談

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