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ゴブリン活性化事件~ゴブリン来襲!

 既に、日没。集会場から山頂に到着していた。ちなみに、集会場は、段々畑の収穫物を一時保存する倉庫でもある為、中腹にあった。お陰ですんなり到着した訳だ。

「おー見える、見えるぜ。賞金稼ぎ共が、持ってる松明の明かりだ。相棒。」

「頂上で、待っていれば、彼等が明りを地面に落とすでしょう。それが、ゴブリンとの戦闘開始の目印になります……全て、ウィルの予想通りですわね。」

「やっぱ、すげぇぜ。ウィル。」

「あそこ、明かりが落ちました。ウィル様。」

「よし! 全員、出撃だ。」

「合点承知の助!」

 女達の了承は、「合点承知の助!」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。

 アムは、猪に変身し、即座に出撃。既に、下着姿になったBJは、最後の下着を脱ぎ、パリーに渡すと変身して出撃。

「流石、狼に猪、月明かりだけで、ここまで迷い無く走れるか。」

「勿論ですわ。満月まで後数日と言う所も、影響ありますのよ。ウィル。」

「そうだ。勝利とは、敵を知り己を知る事だ。だが、私は、ここに時と場所と場合を加える。」

「それに、事前の根回しも、お見事でしたわ。まさか、BJとアムの事を、『戦闘用に調教した狼と猪』。そう賞金稼ぎ共に紹介するなんて。面白いお話でしたわ。ウィル。」

 くすり。そんな微笑が、聞こえた。

「賞金稼ぎから、攻撃されてはたまらないからな。誰でも『獣人』の事を知っていれば、問題にもならない事だ。統率の無い団体行動は、敵よりむしろ、味方を警戒すべし。厄介だな。」

「で、わたくしの事は、何時調教して下さるのかしら。ウィル。」

「戦闘中だぞ、もっと集中しなさい、パリー。」

「はぁい。……あらぁ……何かしら。あ……」

 風切り音に続き、轟くような、石と金属の打撃音が周囲に満ちた。

「気をつけろ! どうやら、『想定外』が、お出ましだぞ! パリー。」

 ちっ、盾を持つ手に痺れが……恐らく、投石器スリングか、何かだろうが、何て怪力だ。

「本当に……『想定外』まで、『予想通り』なんて……」

 盾を捨て、左は手綱を持ち、右は剣を抜く。このまま迎え撃つしかない。


 * * * 


次回予告

第117話 ゴブリン活性化事件~『本命』

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