ゴブリン活性化事件~食事
日没まで間が無くなると、村から食事が提供される。とは言え炊き出しレベルだが……
「オートミールに、水か。小麦は美味しいが、野菜が無いな。貴公らもどうかな、ピクルス。」
「あたい、野菜嫌い。むしろ、肉喰いたいぜ。相棒。」
「オレも、ニクくわねぇと、チカラでないぜ。ウィル。」
「わたくしも、お肉が無いと、肌荒れしてしまいますわ。ウィル。」
「私は、大丈夫です。ウィル様。」
確かに、『人狼』『人狐』『人猪』だけある。猪は、雑食だが、それでも動物性タンパク質好きなのは、似ているな。
「あまり、干し肉ばかり食べて、『食べ尽くした』なんて事にならない様、気を付ける事。」
「ふん! なら、あたいは、ゴブリン共のハラワタでも喰らってやるさ。」
「ロシア人の白いケツに、食いついてでも、生き延びてやる。」
等と言う無駄口を叩かなかった。
「ゴブリンのハラワタを、噛み千切って、ゴブリン共の『群れ』に、見せつてやりなさい。そうすれば、連中も恐れ戦いて、逃げてくれる可能性もある。BJの演技力次第だな。」
「おいおい……そりゃ、駄目だろ。ゴブリン共を殺さないと、金にならないぜ。相棒。」
「まさか、逃げる者は追わないとでもいうおつもりかしら。ウィルってば、本当お優しい事。」
「そうだぜ、ゴブリンに、ナサケなんて、かけるモンじゃねぇぜ。ウィル。」
「つまり、傷ついたゴブリンが、逃亡し洞窟まで、案内してくれる。そう言う事でしょう。」
「勿論、そのつもりで言った。よく察したな、ミンゴ。」
「恐れ入ります。で、追跡は私の役割ですね。ウィル様。」
「えぇー、そりゃ、あたいの鼻の出番だろ。相棒。」
「今回は、矢を温存したい。よって、白兵戦が主眼になる。主役は、BJとアムだ。すると、追跡は、ミンゴの仕事になる。だから、1匹でも多く殺せ、BJ、アム。」
「おう! まかしとけ。ウィル。」
「やって、殺るぜ。相棒。……でもよう、『遠隔通話』で密談されると、『魔法』使えないあたしらは、参加できないんだぜ。仲間外れは、酷ぇよな。相棒。」
「だが、私は、『初級魔法』しか使えない。『遠隔通話』は、制限があるが故に、『初級魔法』で収まっている。もっと高度な『魔法』なら、双方間通話も可能なのだがな、BJ。」
「そうですわ。わたくしとて、『精神操作』に特化していますし、『情報系』は『初級魔法』がせいぜいですわ。『中級』や『上級』なら『双方間通話』なのはウィルの言う通りですわ。」
「キビシーな。オレ、マホーは、さっぱりだし、ムリなもんは、ムリだな。」
「そう言う事だ。やはり、『魔法』は、専門家が必要になる。残念ながら、このチームは、『魔法』が弱点と言う事だ。言いたい事もあろうが、受け入れなさい、BJ、アム。」
「ちえーっ、あたいには、冷てぇな。ついでに、慰めてくれよぉ。相棒。」
「オレも、なぐさめてホシイぞ。ウィル。」
「さて、食事も終わったし、作戦の確認だ。地図を頼むぞ、ミンゴ。」
BJとアムの、おとがいを撫でながら、話しかけた。傍から見れば、バカップルだな。
そう言う自覚はある。が、バランス良く機嫌を取る。それが、出来ないと、このチームを維持できない。だから、やむを得ない。
「はっ、こちらをご覧下さい。ウィル様。……こちらが、村。こちらが、山頂の砦です。」
「バジリスク戦の際、砦に入れたのは、私がボヘミア王国国民だからだ。ここでは、外国人だからな。しかも、外国人相手には、正確な地図を提供しない。そこで、予め調べて貰った。」
「既に、賞金稼ぎは、山を登ってますわ。明るい内に、山頂を越えて行こうと言う訳ですわ。」
「しかも、この村は山の斜面に、段々畑を作ってるから道が狭いんだぜ。相棒。」
「だから、賞金稼ぎの後を追う。で、馬がギリギリ通れる道を選びたいからな。どうかな。」
「でしたら、この道になります。回り道になりますので、人も少ない様子です。ウィル様。」
「よくやったぞ、ミンゴ。では、弁当と着替えを持って出発だ。」
こうして、作戦を伝えた後に、出発する。
* * *
次回予告
第116話 ゴブリン活性化事件~ゴブリン来襲!
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