次の国~『テイル王国』の予習
「で、隣国『テイル王国』の予習をしようか。『テイル王国』と言えば、『塩』だな。」
「いや、それをイウなら、ワインだろ。ウィル。」
「魚も美味かったな。特に、あの血の滴る奴がいいんだ。茹でると、日持ちする以外の、メリットが無いんだよなぁ。」
「はいはい、そこまでよ。確かに、テイル王国の食料品としては、それでいいですわ。ですが、それだけでテイル王国の全てを、語った訳ではありませんわ。」
「そうは言っても、塩の最大輸入相手には、違いない、パリー。」
「ええ、テイル王国は、『フェニックス大陸』の『尾』に当たる部分。世界最長の海岸線を有しますわ。ですから、塩も魚もとれ、背骨山脈から流れ込む川の恵みで良質なブドウもですわ。」
「成程、農業生産品に関しては、全員が正解だった訳か。で、政治関してはどうだ、パリー。」
「ええ、それに関しては、軍事色が強いですわね。」
「そりゃ、あれだろ。『両輪』って奴だろ。パリー。」
「ん? なんだ。その『リョーリン』ってのは。BJ。」
「『両輪』……それは、『陸軍』と『海軍』だな、アム。」
「だぜ。相棒。ボヘミア王国と同じで、背骨山脈を国境にしてるから、北の連中(魔物)に、対抗しなきゃならねぇからな。しかも、海岸線が長いから、海軍も必要だぜ。」
「二人共、その通りですわ。で、分かったわね。アム。」
「オウ!」
「で、続きがあるのよ。テイル王国には、教育に力を入れていますわ。代表が、『陸軍兵学校』『海軍兵学校』『騎士道学校』ですわね。違いが分かるかしら。ウィル。」
「最初は、民兵……陸上歩兵の訓練機関だ。2つ目は、闘いもできる船員の訓練を施す。3つ目は、騎士……とりわけ指揮官の養成学校だな。」
「正解ですわ。ウィル。テイル王国は、基本国民皆兵。民兵を訓練組織した上で、訓練後は退役する自由があります。但し、有事の際には、兵務に戻る事が前提ですわね。」
「確かに、歩兵に限って言えば、その方が数を集められる。それに、魔物への備えにもなるな。」
「その通りですわ。とは言え、血筋や家柄で、爵位が授与され、政治軍事の中枢は、上級貴族で占められていますわね。勿論、これは武勲によって、上下もあり得ます。ウィル。」
「そう言や、平民から爵位を手に入れた例もあったって話だぜ。相棒。」
「ほぉ……王政で、身分制度あり、国民皆兵であるが故、平民から出世する事もありえるか。中々興味深いな。よくまとまっているな。で、領地経営はどうなっている、パリー。」
「それは、上級貴族の特権ですわ。ボヘミア王国と違うのは、王権が強い故、領地没収もあり得るくらいですわね。ウィル。」
「それは、反逆罪だろう。死罪の上、領地財産没収となるのは。」
等と言う無駄口を叩かなかった。
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次回予告
第112話 次の国~何やら不穏な雲行き
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