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リリィ
「……そう言う訳で、今後は、弟を盛り立てて欲しい。今日まで、本当によくしてくれた。ありがとう。私からは、以上だ。」
今までの謝意と、別れの挨拶をすませ、即席の壇上から降りた。
これと同じ事を、何十回かやる必要がある。それも村々を巡ってだ。
「どうぞお使いください。若君。」
「ありがとう。リリィ。」
差し出されたタオルを受け取りつつ、お礼を口にした。汗を拭い、返す。
「勿体なきお言葉に御座います。若君。」
「私はもう『若君』じゃない。今後は、弟を『若君』と呼ぶ事。いいな、リリィ。」
「それでも、私共にとっては、『若君』です。」
「おいおい、それでは、弟を何と呼ぶ気だ。」
「そう言う事でしたら、『坊ちゃま』と呼びます。で、本日は、こちらにお泊りでしょうね。」
「おひおひ……それは、必ず改めなさい。後半は、そうだ。既に、村長には、言ってある。」
小躍りして喜ぶリリィ。こうして、今日は村長宅に泊まる運びになった。
* * *
次回予告
第12話 成さねばならぬ事
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