ファンスター村
この後が、大変だった。
何しろ、『黒龍騎士団』は、国王陛下より『黒龍騎士団領』を賜っている。所領の徴税権と引き換えに、所領内の防衛と治安維持を、一任されているのだ。
僕は、ここをあちこち訪問し、色々お世話になっている。ご挨拶しなければならないんだ。
「とんでもない、若君。お世話になったのは、むしろ、私共です。」
挨拶もそこそこに、そう答えるのは、ファンスター村の村長だ。
「若君が、お創りになられた『水やり機』のお陰で、畑は豊作。ゴムの生産量も、若君のご指示通りに改良し、飛躍的に伸びました。全て若君のお陰でございます。」
そう、我が国の北部では、ゴムの木が、生息している。お陰で庶民でも、ゴムの入った服や下着を着用できる。いずれは、馬車の車輪にも使いたい。
ちなみに、『水やり機』は、『前世』の『知識』を使ったものだ。詳しい説明は割愛する。
「成果が、形になって良かった。それより、手紙でも連絡した件だが、手配できているな。」
「はい、こちらでございます。若君。」
これで、ようやく村人全員に挨拶できる。やれやれ……
* * *
次回予告
第11話 リリィ
ご愛読ありがとうございます。
面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。
励みになります。




