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あーくんあのね、きょうね。  作者: 吐 シロエ
ねがいとぼうけん
30/38

30 うけいれるこころ

「ううっ……ひぐっ……」


 ショッピングモールの片隅で、小さなこぐまさんは泣いていました。雨のような涙を流して、座りこんでしまっています。


「大丈夫だよ」


 そんなこぐまさんに、あーくんは優しく頭を撫でました。


「え……?」


 こぐまさんは顔をあげ、あーくんの方を見ました。撫でられたのは初めてなのか、動揺しているようです。


「さっきは、ごめんなさい」


 あーくんはこぐまさんを拒絶したことを謝りました。誰だって、嫌われるのは怖くて寂しいのです。


 あーくんは一人ぼっちになった気持ちが分かるので、続けてこぐまさんの頭を撫でます。


「うん……。ぼくも、無理やり友達になろうとしてごめんなさい」


 こぐまさんも自分がしたことを謝り、ごめんなさいをしました。『ごめん』と言えることは大切です。


「お兄ちゃん怖かったよね、辛かったよね……」


 こぐまさんはぼろぼろと頬に涙を伝わせながら、あーくんの背中をさすりました。


 なぐさめるのはあーくんのほうなのに、なぜなのかあーくんは一瞬分かりませんでした。


 しばらくしてそれを理解したあーくんは、口を開きます。


「ううん、それはこぐまさんの方。こぐまさんの方がよっぽどつらくて悲しいよ」


 あーくんはこぐまさんの頭を撫でた後、なぞるように頬を軽く撫でました。


「あ……」


「ぼくのこと、わかってくれた……」


 こぐまさんは瞳をうるわせ、暖かい涙をこぼしました。熱い涙があーくんの手につたいます。


「うっ、うう……」


 小さいこぐまさんはあーくんをすがるように抱きしめ、泣き疲れるまで瞳からしずくを流しました。


 泣き疲れたこぐまさんはいつの間にかあーくんの胸のなかで眠っていました。心地いい寝息をたてながら寝ています。


「あーくん、こぐまさんのことずっと大好きだよ」


 あーくんはそう言って、こぐまさんとともに眠りにつきました。

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