15 どきどきはらはら
昨日の分の投稿です…!最近寝落ちがひどいので、自動投稿も検討しています…!
「いくぜ旦那、くらげ! ハイパースーパージャンプ!」
「きゃー!」
「わぁー」
掛け声とともに、こぐまさんがベッドへとダイブします。そして、あーくんとくらげさんはその反動で跳ね上がりました。
「あははっ! ねぇ、もう一回して!」
「ぼくもー」
あーくんとくらげさんにお願いされたこぐまさんは、ノリノリでもう一度ダイブします。
「よっしゃ! そういうことなら、オレは飛ぶぜ!」
「きゃーっ、あははっ」
「ぼよーん、ぼよぉーん」
三人の笑い声と笑顔が、あーくんの部屋に満ち溢れます。
一階のリビングでは、うとうとしていたお母さんが浅い眠りから覚めました。
「もう、またあの子ったら……」
あーくんの部屋は二階にあるのですが、お母さんがいるところまであーくんの笑い声が聞こえます。
お母さんはあーくんを少し注意しようと、二階の階段を上がっていきました。
その音に気づいたこぐまさんは、素早くあーくんとくらげさんに指示をします。
「おい、旦那の母さんがこっちに来るぞ!」
「うわお」
「えっ、えっ? なあに?」
いまいち話についていけなくて、あーくんは混乱しました。それでも、こぐまさんとくらげさんは隠れる準備をします。
「隠れろ!」
「一旦どろんー」
そう言って、こぐまさんは本来のぬいぐるみに。くらげさんはどこかへ消えていきました。
「あっ、みんな……!」
階段のきしむ音が聞こえます。あーくんは怖くなって、ぬいぐるみのこぐまさんを抱き寄せました。
『旦那、オレがいる』
すると、あーくんの頭のなかに、こぐまさんの声が流れ込んできます。
「こぐまさん。あーくん、どうすればいいの……?」
あーくんは震えて泣きそうな顔になります。そんな時、頼れるこぐまさんはアドバイスをしてくれました。
『旦那、オレに考えがあるんだ』
「考え……?」
『あぁ、とっておきのな』
こぐまさんがぬいぐるみから人間の姿へと変わりました。そして、あーくんとこぐまさん自身に魔法をかけます。
「あーくん、起きてるんでしょ? お母さんに言わなくちゃいけないこと、あるよね?」
あーくんとこぐまさんは慌てて布団のなかに潜り込み、二人とも息を止めました。
お母さんがドアノブに手をかけ、あーくんの部屋に入ります。
「あら? 布団の中に入っちゃったのかしら……」
ベッドは確かに布団がふくらんでいます。それを見たお母さんは、ぐるりと部屋を見渡しました。
あーくんとこぐまさんは息を止めるのに精一杯です。特にこぐまさんは、苦しくて涙目になっていました。
「あーくん、起きているのは分かっているのよ!」
お母さんは勢いよく布団を引き剥がします。
しかし、お母さんが見ているあーくんは眠っていて、ぬいぐるみのこぐまさんを抱きしめていました。
「私が疲れているのね、きっと……」
お母さんはぼやくように呟くと、あーくんの部屋からようやく去っていきました。
「ぷはぁっ!」
「死ぬかと思ったぜ……」
こぐまさんがあーくんと自分にかけた魔法は、息を止めている間だけ相手に違うものを見せるという、幻術の魔法でした。
「もう行ったみたいだねー」
いつの間にかくらげさんが、布団の上に乗っています。空想上の友達でも、人並みの重さはありました。
「くらげ! お前重い……」
「今なんて言った?」
「なんでもないです……」
二人のやり取りを見てはてなマークを浮かべるあーくんでしたが、特に気にしないことに決めます。
「じゃあ、おやすみぃ」
「おやすみ」
「おやすみなさい……」
くらげさんとこぐまさんの間に挟まるようにして、あーくんは幸せそうに眠りました。




