戦闘?
男4人が来てからしばらくは何もなかった。だかある日、俺が森を散歩していると森の終わりより外の平原に100人程の重装備の戦士らしき者達が隊列を組んでいた、俺はそれを気付かれないように『不視』を使い近づいた。すると隊列を前に1人の金の鎧を着た隊長らしき男が盛大に叫んでいた。
「これより、この森の洞窟に住み着いたという鬼の討伐を行う!だか鬼は、喋っていたそうだ!よって、最低レベル30はあるとして諸君らレベル30以上の者達に集まってもらった!気を緩めず、速やかに討伐を行う!」
それを聞いた俺はとんでもなくイラついた。理由その1、俺たちの平穏を侵すことは許さない。理由その2、俺たちは何もしてないし、誰にも被害を与えてない。理由その3、うるさい。
そこで俺はマイクみたい効果のある『拡声』により
「俺の平穏を奪おうとする奴は、誰であろうと潰す。その覚悟があるなら、森に入ってこい!」
と言い放ってしまった。
これは、マズい確実にアリサに怒られるやつだ………。
当の戦士達は、動揺していた。やっちゃったもんは仕方ないから、俺はアリサにどう弁解しようかと考えながら洞窟へ帰った。
洞窟に着くとディアブロが、
「どうされました?顔色が悪いようですが?」
と心配そうに問いかけて来たので、森の終わりでした事を話したのだった。すると、ディアブロは肯定的にとらえてくれたのだが……。どうやら、洞窟の中まで聞こえていたようで、アリサが怖い顔して出てきた。
「ディアブロ、肯定してはダメです。それは、重大なことなんですよ!」
ですよね〜、と俺はアリサに申し訳なさそうな顔を向けたが、怒りは収まらなかったようだ。そして、俺とディアブロはアリサからのお説教を聞いていると、洞窟からエリナが顔を出した。
「どうしたの、アリサ?2人また何かしでかしたの?」
[また]とは侵害である。俺より、エリナの方が普段から、汲んできた水こぼしたり、肉焦がしたりしているというのに…。
その問いにアリサが答えるようにエリナに何があったか話した。それを聞いたエリナは
「戦えるの?やった〜〜!」
何故か喜んでいる。エリナは、戦闘狂なのだろうか?とこの時初めて思ったが、好奇心が旺盛なんだと思う事にした。
そんな考えをまとめていると、アリサは迎え撃つ為の作戦を決め出した。
「相手は100人程なのであれば1人25人倒せばいいのですね。」
いや、これは作戦じゃないノルマのようだ。
そして、4時間程経つと奴らが来た。
俺は1人25人か、と思い出しながら準備した。といっても、右手を肩の高さまで上げ前に習えみたいにした。すると、空気が渦巻き砂や木の葉を巻き込んだ時にだけ姿が見える剣が相手の来る方に切っ先を向け25本生まれた。
2メートルくらい離れたところではアリサが目を閉じていた。だか、その周りには水が5枚の円形の刃のようになり触れただけで切れそうな程鋭くなっていた。
そして、その向こうではディアブロ立っていた。
エリナはその向こうで鼻歌を歌いながら相手が来るのを待っていた。
俺達と、相手100人の距離が目測10メートルまで迫った時、相手が止まりざわめいた。それはそうだろう、頭に悪魔のような角の生えた俺、竜のように鱗がびっしりの尾の生えた美人、二本の角のある鬼、見た目は美少女だか笑うと鋭い犬歯が見える深紅のワンピースの娘という、異形達が一同に会しているのだから。
そして、男達はざわめきを落ち着かせ、遂に突撃して来た。
俺は、風の刃を飛ばし1人一本という感じで、刺し殺していく。アリサは例の円形の刃を自在に飛ばし、男達の首を落としていく。ディアブロは踵を踏み鳴らした。すると、地面が液状化し男達の歩みを止めた。そして、地面から無数の人程の長さのある棘が飛び出して鎧ごと貫いていった。エリナが指を鳴らすと一羽の炎の大鳥が姿を現し飛んでいった。その大鳥が男に触れた瞬間、それらは全て灰となった。
俺たちは、それぞれ風、水、土、火と自由に扱えるものがあるらしいことを食後の運動と称した戦闘で学んでいた。
戦闘は、10秒と経たず終わった。
「弱すぎますね。」
「面白くなかった。」
ディアブロが俺の思った事を代弁し、エリナはふてくされている。アリサは
「確かに、思っていた以上に弱いですね。この身に触れることさえ出来ないとは、触れた時点で確実に殺しますが。」
と、真顔で恐ろしい事を口にしていた。
「あ〜ぁ、これじゃ血が飲めないよー。」
とエリナが残念そうに、喚いていたのでアリサは
「燃やすからです。」と叱りながら、自分の殺した戦士の死体をエリナに渡した。エリナは死体に残った血を飲み、美味しそうに微笑んでいた。
俺は隊長らしき金の鎧がない事に気がつかなかった。