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悪魔使いで異世界冒険  作者: インスタントカルマ
15/19

15.フラグたった?

2016/11/04 若干加筆しました。

「イタタタ、、、」

「おお、気が付かれましたか。 先程は勢いに任せて大変な失礼を」


 えーと、状況が掴めない。 周りを見回すと豪華な調度品。 自分は応接セットの長椅子に寝かされて、腰にはさり気なく毛布が掛けられていた。 周囲には部屋着姿の女性が一人と完全武装の男性騎士が一人、、、ここは? そうか、暗殺者らしき男たちを打ち倒したらお姫様に露出狂をやらかして、女性騎士に吹き飛ばされて階段を転げ落ちたんだったか。 スイートルームってこんななんだな。リビングルームだけでオレの借りた部屋の3倍はありそうだ。調度品も更に豪華度が上がっており、オレが寝かされていたソファなどはフカフカである。


「どうぞ、お気になさらずに。ところで頭を打ったようなので自身に治癒魔法を使っても良いでしょうか?」

「え、ええ。」


 自慢の灰色の脳細胞にダメージが行っていたらイカン。側頭部に響くズキズキとした痛みに耐えながら借り物の治癒魔法の行使に集中する。 かなりオーバードーズ気味に治癒を掛けまくっていく。


 ”あの、アルバザルバさん。状況は見えていたと思うんですが防御魔法を掛けてくれるとか回復してくれるとかしてくれても良いと思うんですが?”

 "だって特に指示とかされてないし"

 "、、、次回からお願いしますね。 、、、ホントお願いしますね?"


 何だろう?オレ普段から悪魔たちに見殺しにされてもオカシクない程、酷い扱いをしているだろうか?


「また無詠唱か。しかも今度は治癒術まで。 若いのに凄いな君は」

「私も無詠唱なんて宮廷の・・・」

「・・・・」

「先程は姫様と呼んでおられましたか? 『それはっ!』 まぁ、ご事情がお有りのようですからその辺りは深くは伺わない方が良いでしょうね。」


 ”姫様”? 例えば領主の娘が”姫様”と呼ばれたりする事はあるだろうか? こっちの文化習慣にはまだまだ疎いので判断が付かない。あの子は王族なのだろうか? しかし幾ら高級旅館があるとは言え王の係累が領主館の存在する街で民間の宿に泊まることって有る? 実際問題、暗殺者に滞在先は駄々漏れてるし、護衛は今の所4人しか見てないが居るとしても後数人という所だろう。 と、すると例えば外国の姫君とか? あるいは継承争いで競り負け、知古を頼って落ち延びた愛妾の忘れ形見とか?


「確かタシア殿と仰いましたな?」

「はい。」

「貴殿が気を失っている間に宿の者に問うた所、確かにこの宿にご逗留されている方に間違いないと確認致しました。なんでもこの領のご当主の賓客扱いとか。誠に勝手ながら剣も見せて頂いたのですが、お手持ちにはトルラント領の略式家紋が付いておりました。こちらのご領主とは何かご縁がお有りなのかな。差し支えなければご関係を伺っても?」


 そんなん付いてたっけ? 言われてみれば柄の所に模様が浮き彫りに成っていた気がする。領主様よ、幾ら見た事もない業物のナイフが手に入るチャンスだからって気まぐれで周囲の国を侵略しまくったり無差別テロを敢行する連中の同類に自分の銘入の武器を渡すのは如何なものかと?


「縁という程のものでは有りませんが面識は御座います。アレは武器を無くして困っていた私に領主様が貸して下さっているものでして。今日はこの後、騎士の方が私にこの街の案内を買って出てくれているですが、もし領主様に何かご用事があるのでしたらその時にご伝言出来るか伺ってみますが?」

「それは助かる!」

「ドノバン様!一時はどうなる事かと思いましたがこれで(略」


 何だか部外者が聞いていても良い話では無さそうなので適当な所で自分の部屋番号を伝えてから辞去させて頂いた。借りた毛布を腰巻きにして廊下に出ると、黒装束達は連行された後のようで先程の騎士の一人とこの領の衛兵らしき男、旅館の従業員と思われる男が現場検証のような事をやっている。 3人の注目を一身に集めるオレ、イヤ、集めているのは主に腰巻きか。心を揺らさず無言で通り過ぎていく、今は放っておいてくれ。


 部屋に戻ってベッドに横になるも目が冴えてしまって全く眠れそうもない。真夜中の戦闘に興奮冷めやらないという事も無いと思うので、色々考えた末 治癒魔法が関係している可能性を思いついた。何度か使ってみて治癒魔法は疲労回復にも効果が有ることは実感していた。疲労物質の蓄積は毒素分解で、細胞の疲弊や機能不全は最弱の軽症治癒で回復できる。 そして先ほど使ったのは毒・麻痺・一時的な失明や難聴にも効果がある完全治癒だ。指先の欠損や失った血液の再生にも効果があるらしい治癒魔法:中級で最高クラスの呪文である。それを頭部に集中して計4回投射した。

 ひょっとしたらこの呪文を使えば眠らなくて済むのだろうか? 疲労回復以外にも睡眠は脳が情報の取捨選択を行い記憶の定着に必須の要素と成っているという話を聞いた事が有るので、全くの無睡眠は無理としても就寝時間は短縮できるかもしれない。アメリカで行われた睡眠遮断実験ではレム睡眠を継続的に妨害すると人は数日で錯乱状態に陥るのだとか。しかし、錯乱・発狂を癒やす魔法という物も借り物の魔法の中に存在しているのは確認済み。毎日数時間だけでも自由に成る時間が増えるとしたら!?

 ますます神様に貰ったこの特殊能力が手放せなくなった。 本採用になったらどういった勤務体制になるのだろうか? 生涯コチラに飛ばされっぱなしなのか、9時-5時で週5日通勤になるのか? 仮に通勤OKで向こうでもこのスキルが使用できるなら一気に勝組人生である。

 そんな事を考えながらリーハンとの約束の時間まで能力のリスト化や魔法の練習、剣の素振りをして時を過ごした。

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