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悪魔使いで異世界冒険  作者: インスタントカルマ
13/19

13.馬車の旅

ヒロイン登場回

 休憩時間中に監視の目を盗むと時間切れで送還されてしまっていたエルファンを再召喚してソグンを呼んできて貰う。シートに犬の毛が付くと猛抗議するリーハンを無視して2頭を馬車に招き入れモフモフしながらまた車上の人と成る。 馬車はもっとケツにダメージが来るものだと覚悟していたのだが、流石伯爵様御用達品、痔の心配をする程の衝撃は来ない。 現代の自動車に乗り慣れたものからすれば揺れの激しさは気になるがこの技術レベルならこんな物だろう。


 EDCに入っていたミニボールペンとミニメモ帳を取り出すと悪魔召喚プログラムを起動して目ぼしい物を書き出す作業に掛かる。能力や技能の中身を見るには今の所プルダウン風のリストをずっと上下に繰っていかねばならず、検索は疎か一覧表字する機能すらない。掲載順は明らかに日本語の50音順ではないし時々リストの順番が入れ替わっているのにも内容を精査する妨げになっている。 召喚の際、一度でも使った技能はリスト最初に繰り上がるので使い慣れた技能を咄嗟に選択出来るのは救いか。そもそも:米国製第3世代ジェット戦闘機操縦 下級や:楕円関数幾何学:下級なんて何処で活かせば良いのだろうか?


 村に居た時に一度、それぞれの項目の凡その数を数えた時には能力が200程、技能とアイテムは400程だった筈だが、今数え直してみると技能は700位上、アイテムは1000個以上に増えている。 リストが充実すればする程、オレの持ち玉が増えるわけだから喜ばしい事なのだろうが、自分の能力をシッカリと把握できていない所は不安が残る。こうして時間が取れる時に検証を進めていこう。召喚を繰り返して習熟度が上がったら将来は検索したりソート&一覧表出力などは出来るようになるだろうか?


 見落としの可能性もあるが”魔法鞄”に当るようなアイテムは存在しなかった。 その代わり能力の中に 運搬:下級を持ったクーリエデーモンというのを見つけるた。一つ試してみようか? 先ずは何も足さずに召喚してみよう、と実行を選択した瞬間、外見:普通の見た目を選んでいなかった事に気が付いたが時既に遅し。 目の前には光球が現れグングン大きく成って行く。 グロか?またグロがやって来るのか??


 馬車内は向かい合うように二列の長椅子が設置されている。 オレの前には直立したウサギが座っていた。 ウサギ獣人とかウサミミ少女では無く、ウサギを飼ったことがある人ならお馴染みの顔を洗ったり周囲を見回す時などに地球に住むウサギも時々するあの姿勢である。 大きさは座面から頭頂まで1m程だろう、足を伸ばし耳の先まで入れたら150〜160cmに成るかも知れない。 大きさを考えず姿形だけで見るならレッキス種かな? 短めの白い体毛で手足の先と耳の先端だけが黒毛になっている。 それが青い仕立ての良いベストを着て革製のポーチをタスキ掛けに下げているのだ。


「ナニ! この可愛い生き物は!!??」


 思わず抱きしめた! ソグンのモフモフも素晴らしいがこの子のモッフモッフぶりは”神がかっている”と評しても過言では無いだろう。まるで上等なベルベットを撫でているようなモフモフで有りながらスベスベとした滑らかな肌さわり。顔を埋めると牧草や草原を思わせる爽やかな匂いがする。 最初の内は突然抱きすくめられてビクビク震えていたものだがコチラが危害を加える意図が無いのが伝わったようで段々と力も抜け、スンスン匂いを嗅いでくる。30分もしないウチにオレの膝の上がベスポジに成ったのだろうか、抱擁を解いてもずっと膝の上で毛づくろいなぞをしている。

 足元左にはソグン、右側にはエイフォン、そして膝上にはクーリエデーモンのナキ。突然訪れたこの地上の天国は一体何事であろうか? いっそキノトーンも呼んで四つ巴のモフモフ祭りを、、、 遊んでいる場合ではなかった。


「ナキ、ちょっと試してもらいたい事がある。コレを運んで欲しいんだが頼めるかな?」


 そう言いながら頂いたばかりの高級冬服上下セット2組み、革靴、長剣・小剣・短剣をマントで包んだものを手渡してみる。 大人のオレでも抱えるのに両手を使わなくては成らない程度の大きさがある。それを子供の背丈と短い前足、赤ん坊の様な細い手指のクーリエ(運び屋)デーモンはどの様に運ぶのだろうか? ナキは横に下げていたポシェットを腹の前に回すと右手で蓋をめくり左手でオレの持つ包にチョンと触れた。その瞬間、荷物は圧縮されるような残像を残しながらポシェットに吸い込まれる。


「魔法鞄キター! 今度は今のをだしてくれる?」


 先程の残像を逆再生する様に現れる包。 それからはナキのカバンにどういった能力があるのか調べていく。移動中の馬車内という事も有って体積・重量の限界は調べられなかったが異世界物の定番設定である幾つかの要件は満たしているようだ。

 ・生物(人間/デーモン)は収納できない

 ・ポシェット自体の重さは変化しない

 ・少なくとも長剣1m50cmを横にした程度までの物であればポシェットの口より大きなものも収納できる

 ・魔法で加熱した銀貨を収納→10分後に排出しても温度は変わらず熱いまま

 ・糸を通した状態の針を収納→針だけ回収→次に糸を回収しても糸は切れていない

 ・収納、排出、保持、いずれもMPの消費は無い様子


  加えて物品を預けたまま一度送還、再度召喚してみるオレの能力に依存した使い方もテストしてみたが全く問題なく収納物を回収できた。 これは使える! 何よりナキが可愛い!! この子は元より能力 形状変化:下級”鞄の範囲内で形状や大きさ材質を変えられる”を持っているので鞄に変化させてオレが持ち歩くことも出来るのだがそんな勿体無い事をしてたまるか。


 そんな風に検証を続けている間に領都へ到着した。


当初、移動中に一回くらい戦闘シーンを書きたいと思っていたのにどうしたことだろう?

ヒロインの描写を書いているうちに他のことがどうでも良くなった。

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