第6話 キースの独白!王宮訪問!~実は知ってる人が超大物だったってことはよくある~
こんにちは作者の撫子です!この間企業から連絡があって22日からお仕事です!初めてのスーツで緊張しています(笑)
さてさて、それでは第6話どうぞ!
さて、エミリーさんとキースを救出&エクールの家族復讐大作戦の前に....
「ご飯ですよ~」
「へ?ご飯ですか?」
そうそう何事も基本が大事ですよ!ご飯を食べるにはお金が要ります、ということで...
「キース。この街で素材を換金できるところってどこ?」
「もちろんギルド...ですが今の状況を考えるとそれはありえないです。基本ギルド以外の買い取りはしていないはずです。税金とかいろいろめんどくさいですから誰も買い取りをしてくれないんです。」
なるほど、妙に現代っぽさがでてますね。
「ですが....」
「ですが?」
「一応ここは王国なんですよ。(ノエルス王国のノエルスの街)がこの街の正式名称になります。」
ノエルス王国のノエルスの街......(の)が多いな、エクールはちゃんとわかってるかな?
「ノエルス王国のの?ノノエルスの街???あう」
かわいいいい!...じゃない!
「それで?」
「はい。基本王国というのは独自の商売ラインを確保しています。その中から国内外に商売を展開しています。燎さんが売りたい素材って薬草じゃないですか?」
「ええ、そうだけど」
「それなら話は早いです、今王国は薬草を集めているんですよ。ハイエンドダークドラゴンが住み着いて以来薬草の供給は止まっているのと同義です。なので国内に広めるために国は5倍~10倍の値段で買い取りをしています。なので王宮に行けば現在は薬草に限り買い取りを行って貰えます」
なるほど、あの検索結果は王宮限定だったのか、危なかった。何も知らなければ普通の値段で買い叩かれるところだった。
「ありがとうキース。それじゃあ王宮に行ってみようか」
「了解です」
「王宮...ちょっと楽しみだね!」
エクールはマイペースっと。
SIDEキース
私の主、燎さんに出会ったのは偶然だった。いつものように門の警備をしていた時に見慣れない格好の綺麗な女性が歩いてきて私の目の前で止まった。
まあ、女性ではなく男性だったわけだが。最初は事務的な手続きだけして後は関わらないようにしようと思っていたけど、何か惹かれるものがあったのだろうか?何時も言わないようなキザなセリフを言っていた。
自分で自分の発言にびっくりしていた時それを上回る発言を聞いた。
「.......あの、私男なんですが」
心臓が止まるかと思った、もちろん恥ずかしさで。普段言わないようなキザなセリフ言っただけでも恥ずかしいのに相手は男性だと言う。恥ずかしくないはずがない。
職業柄人を見る目はあったつもりだったけど燎さんはホントに女性にしか見えなかった。
でも、燎さんは自分の容姿を好きになれないらしい。それはもったいない!気付けば一人でずっと喋っていた、そんな私の話に燎さんは感じるものがあったらしい。生まれて初めてとてもきれいな笑顔を見た。
その時すでに惹かれていたのだろう。ギルドの依頼に行く燎さんを見送ってしばらくするとギルド長に呼ばれた。私宛の依頼らしい、私は.....消されるのだろう。
ギルド長に会った時、(これで邪魔者が消せる)そんな笑顔を見た私は最後なのだからと、
「私やエミリーさんを消したところで何れ貴方や伯爵は裁かれる!それまであの世で待っててやる!」
そう言ってしまっていた。
何の根拠もないけれど、燎さんなら私の意志を継いでくれるかもしれない。そんな身勝手なことを考えて。
部屋を出て受付に向かう、この依頼を受けるために。受ければ生きて帰れない、
そんな時に真っ先に思い浮かんだのが天国の両親ではなく燎さんだった。
燎さんのあの笑顔な笑顔をもう一度見たかった.....なんて思っていると私の番が来た。
担当はエミリーだった、顔は真っ青でどこか終点が定まっていない。おそらく彼女も呼び出しを受けたのだろう。
ギルド長の話だと燎さんを死地に送ったことになる、それでもドラゴンに会っていない可能性もある。
彼女の心は揺れているのだろう、このまま何事もなく燎さんが返ってきてくれれば.....
そんな甘い考えも届かなかったらしい。外からドラゴンの鳴き声が聞こえてきた。
彼女はもう泣き崩れていた。自分のせいで他人を巻き込んでしまった、そういう目をしていた。
燎さん、私がもう少し早く気づいていれば貴方もエミリーさんも.....たらればなんて意味ないと分かっていても思わずには居られない。
それでも私は彼女に残酷なことを告げなければいけない。
「エミリーさん........依頼を、受けに来たんだ」
「キースさん.....そんな、貴方まで...私は、間違っていたの?私はいったい何のために..」
涙を受べながら依頼書にサインをする彼女を見て言葉をかけることができなかった、
今は何を言っても軽くなってしまう気がしたから。
だから燎さんみたいに笑顔を見せて逝こう、最後に笑顔なら少しは気が晴れるかもしれない。
自分では最高の笑顔を送ったつもりだったが彼女はさらに泣いてしまった、
燎さんみたいにはいかないようだ。それでも彼女も必死に笑顔を向けてくれた、ありがとう。最後に笑顔を見せてくれて。
ギルドを後にして門に向かうと森から燎さんが返ってきた!
そんな!まさか生きているなんて!飛び上がりたい気持ちを抑えながら燎さんに向かって行く。
良かった!生きてる!話を聞けば燎さんはドラゴンに襲われていた少女を助けるために立ち向かっていったらしい。そして返り討ちにしてしまったという!
凄い!凄い凄い!もう私から見れば英雄だ!少なくともこれでエミリーさんも少しは報われる!
でも燎さんは私の予想を遥かに上回っていた。なんと、私もエミリーさんも助けてくれるという!
ドラゴンを倒せるくらい強いのだからできるのだろう、でも私は断った。
これ以上迷惑はかけられないから、そういうと燎さんは、
「迷惑だなんて思ってないです。それにどっちにしろ伯爵は潰しますから、私身内には甘いんですよ?妹の家族を奪った奴を野放しにできるほどお人好しじゃない」
そう言いながら顔が少し赤かった、なんて人だまったく。こんな人もいるなら世もまだまだ捨てた物じゃないか、
「......わかりました。私キース=グラファンは燎=八雲に仕えることを誓います!」
自然と口に出していた、この人が死ねと言うなら喜んで死ねる。それぐらい慕っている。
「どうしたの?キース、ボーっとして」
そう、この人に一生。
「いえ、何でもないです。燎様」
「燎(様)?」
「はい。主従関係なのですから(さん)では示しが付きませんので。いけませんでしたか?」
「いいわ、キースがそれでいいならね。改めてよろしく。キース」
「はい。燎様!」
私の生涯を捧げてついて行きます。
SIDE AUT
ふう、王宮に到着です。門にいっぱい兵士さんがいますね。
「止まれ!!お前たち王宮に何のようだ?」
いかにもな兵士さんが睨みつけてきた。そんなことしたら...ほら、エクールがおびえてる。
「こんにちは、私は旅の者です。薬草を売ろうと思って参りました」
「薬草だと?分かった、何か身分を証明するものを見せてくれ」
「ギルドカードです」
いかにもな兵士さんはギルドカードを見ると眉をひそめて、
「これじゃだめだ!仮登録カードじゃ証明できない.....貴様何者だ?こんな初歩的なことも知らぬくせに王宮が薬草を買っていることを知っている....明らかに怪しい!!」
ちょっとキース!話がちがーう!そう、目で訴えると、
「その御方は良いんだ、身分は私が保証する」
キースが前に出てそういうと、
「あんたいったい何言って!.....っっっ!!キース隊長?!」
キース(隊長)?え?キースってそんなに偉かったの?!
「久しぶりだな、ドルン副隊長。訓練はサボらずやってるか?それと私は元隊長だ。ドルン隊長殿?」
「はっ!万事抜かりはありません!それに、私たちにとって隊長はキース隊長だけです!」
凄い慕われてる...さすがキース、人望厚いね。
「それよりも、この御方は私の主、燎=八雲殿だ。身分は安心していい、王に取り次いでもらえないか?」
「分かりました。隊長が仕えている方というのでしたら問題ありません、王に取り次ぎます。それで、個数はどれほどでしょう?」
個数か、どれぐらいだったっけ?え~と...
「確か...14000個ですね。」
うん?どうしたのか、エクール以外が固まっている。(後で知ったがエクールはただ異常性に気付いていなかっただけだった)
「燎様、私も初耳ですがそれは本当ですか?」
「ええ、嘘なんか吐くわけないでしょう?何のメリットもないのだし」
「確かに。主を疑ってしまい申し訳ありませんでした。」
キースが深く頭を下げる。
「いいわ、気にしてないし。それに信じられないのも無理ないしね」
なんか主従になってからキースのキャラが.....いや、やめよう。
「と、言うわけだドルン。14000個だ、報告してくれ」
「分かりました。王に報告して参ります」
うーん、やっぱり自重したほうがよかったかな?
なんて考えながらおよそ20分ほど経った。
「お待たせしました。それでは謁見の間にお通しいたします。王よりの命でここから謁見の間まで隊長に連れてきてもらうようにと。私は引き続き警備に当たれ、とのことです」
「了解した。それでは引き続き警備のほう頑張ってくれ」
「はっ!」
凄い威厳を感じる。キースって本当はこんな感じなのか。
「燎様、私のことについていろいろ考えることもあるかもしれませんが、後で全てお話させていただきますのでそれまでは」
「分かったわ。後でね?」
「ありがとうございます」
そんなこんなで謁見の間に到着。
「さあ、ここが謁見の間です、私に続いてください。」
そういうと扉に手をかけ....
「ノエルス王家直属部隊元隊長キース=グラファンです。私の主たちを連れて参りました」
凛とした張りのある声に答えたのは、
「うむ、キースか。分かった、では連れの者も一緒に入って来るがいい」
とても渋くて威厳しかない声でした。