第1話 到着!異世界アスティア!~準備も済んでないのにダンジョンに行く勇者はいない~
作者の撫子です!私の書いた小説擬きに感想や指摘が届きました!うれしすぎてベットで謎の笑みを浮かべてたら家族に変な目で見られました(笑)。さあ!張り切って書くぞ!そんなわけで第一話です。どうぞ!
辺り一面木がいっぱいだ~....。
現実逃避はこの辺にしよう。そう私は異世界アスティアに来ている、来ているんだが...。
「ここどこ?っていうか目覚めたら森って、いったいどうしたら..」
絶賛迷子である。それもただの迷子ではない、世界級の迷子である。
「ノワールもどこに送るかぐらい教えてくれてもいいじゃない」
愚痴ってても始まらないし、先ずはこの森を抜けようか。
と思ったがここで大事なことに気付いた。
「あれ?そういえばここ剣と魔法の世界だって言ってた気が.....」
「グギギャグギ!!!」
「......」
聞こえない、感じない、何もいない...無理か。
「うん.....とりあえず第一村人?発見。信じたくないけどこの世界がゴブリンのような種族が一般的だとしたら友好関係を......」
「ゲギャギャ!!!!」
「きゃ!」
......ちょっとまって、いきなり攻撃してきたとかゴブリン?が居るとか以前に
なんで私「きゃ!」とか言ってるの?!男だよ?これでも男ですから!
もしかして性別が...。
「っ!」
よかった!!有る!!..何がとは言わないが有る!
「さて、現状把握と」
まずはこのゴブリン?についてだが、こちらに敵意が無いことを示してみたり、語りかけたりしてみたが何の反応もない、ということは敵と思っていいだろう。こちらから仕掛けたわけでもないし、言葉が通じないにしてもいきなり攻撃を仕掛けてくるなんて、知能があるなら考えづらい。攻撃方法は今のところ持ってる棍棒で叩いてくる以外してこない。
さっきから攻撃を避け続けているが棍棒で隙だらけの降りおろししかしてこない。
「これなら中学生の剣道の授業のほうが難しいんじゃない?」
とはいえこちらも武器が無いんじゃジリ貧だ。体術も敵を知らなさすぎるので使えないし..。
「うん?」
待てよ?あるじゃないか!立派な刀が!雪乃桜が!。
「よし!.....ふうー」
腰に提げてる雪乃桜を思い出し精神を落ち着ける、そして..。
「っふ!」
一気に抜く!所謂居合切りだ。いろいろ習った中で剣術も一通り修めているので問題ない。
「ギェ?」
ゴブリン?は自身の死に気付かずに体と体がさよならした。
「ふう..さて、結構来るねこれは」
いくら人じゃないとはいえ、初めて自分の意志で命を殺した。生き物の命を奪うことの重さを痛感した。これからは嫌でもこんな場面に遭遇するだろう、こっちの世界で生きていくには覚悟しないと。最低でも戦闘に支障がない程度に抑えていかないとな。
「ん?上から何か」
上から手紙のようなものが降ってきた。
「これは、ノワールから?」
手紙の送り主はどうやらノワールのようだ。
八雲 燎君へ
全略
「おいこら」
いけない、キャラが崩壊の危機!じゃなくて!
「全略て..手紙書く意味無いじゃない!」
とりあえず手紙は捨てた。まったく..ん?
「2枚目?」
確認した2枚目はちゃんとした手紙だった。
八雲 燎君へ
ノワールよ。ちょっとしたジョークじゃない、捨てるなんて酷いわ。それはそうと、ちゃんとアスティアへ着いたみたいね。現在の場所はノエルス王国付近の森の中よ。強い敵も居ないはずだし死ぬことはないと思うけど気を付けて。それと、燎君をアスティアに送って気が付いたのだけど、そっちの世界で日本語は古代語と認識されるわ。つまり燎君は今現地の人と会っても会話はおろか、字も書けないから意志疎通ができないの。そこでこれを送るわ。すぐに飲んで頂戴。
手紙とともに一つの丸薬が入っていた。
「これか...ん」
私は指示通り丸薬を飲み込んだ。
「飲んだけど、これを飲むとどうなるのだろうか?..まさか言語習得できるとか?」
期待に胸を躍らせ続きを読むと....、
飲んだかしら?じゃあ燎君は1分後に死にます。
............はい?
「おいぃぃぃぃぃぃ!!」
え?なんなの?死ぬの?異世界来たら死にましたってか?ワラエネーヨ!!
私の叫びは虚しく虚空に消えました。
冗談よ。
「性質が悪いわ!!...まったく」
続きに目を向けると、
とりあえず冗談は置いといて、その丸薬には能力が添付してあるわ。能力名は(叡智の環)よ。
知りたいと思う大抵の情報がわかるようになるわ。まあ~アカシックレコードだと思えばいいわよ。
でも検索と一緒で曖昧だと答えが返ってこないの、例えば(リンゴのステータスが見たい)なら詳細入りのステータスが返ってくるけど、(今からどうすればいいか?)とかなら返事が返ってこないわ。そんな感じで使い方は幻想創造と一緒で実際に試して覚えていって、それじゃあこれで伝えたいことは終わりよ。私と連絡取りたいなら叡智の環を使って方法を探してみて。それじゃ、良い人生を。
ノワール
PS;そういえば燎君の性格女の子っぽくしちゃった♪テヘ♪これがホントの男の娘♪。
グシャ!!
「....あれはアンタのせいか!!!」
哀れ燎。付いているのにツイてない。
「とりあえずそれは忘れるとして、叡智の環か」
これがあればとりあえず意志疎通の手段を探せる。
「じゃあさっそく、アスティアでの意志疎通の方法」
途端に頭に情報が流れてくる。
「なるほど、幻想創造使えと....うん、何で思いつかなかったんだろ」
これなら叡智の環いらなかったんじゃ?まあ便利だしいいけど。
とりあえず丸薬でいいか。
創ったのはアスティアの読み書きを覚える丸薬。
「ん....あ.あ...あーーー..よし」
その辺で木を拾うと地面に字を書く。
「うまくいったな」
書いた字は日本語じゃない。でも理解できるといった不思議な字だった。
「これでいつ人に会っても大丈夫!」
私は意気揚々と森を抜けていくのだった。