プロローグ~こんな終わり方ってありですか?~
初めまして!詩那乃 撫子です!初めて小説を投稿してみました!
まだまだ至らぬ点しかありませんが、完結したいと思ってますのでよろしくお願いします!
読んでくださるだけでも大歓迎ですが、
コメントや指摘なんかあると作者はベットで謎の笑みを浮かべます(笑)
これからよろしくお願いします!では本編どうぞ!
退屈が嫌いだ。でも平穏を崩されるのは我慢ならない。
争いは嫌いだ。でも競い合いの無い人生は我慢ならない。
私は矛盾でできている、そんなことを言っていた人は誰だったろう。
~プロローグ~
ピピピピ...バシ
「ねむ」
今日も昨日と変わらない朝が始まる。
制服に着替え、鞄を抱えて冷蔵庫を開ける。ゼリー状の朝食を食べて今日も一日が始まるのだ。
「....」
ふと鞄に突っ込んだままだったプリントを思い出した。
「三者面談か...」
三者面談 生徒 八雲 燎 保護者
プリントの保護者欄は白紙、私の名前以外の記入は無い。
私の両親は四年前に亡くなっている。それ以来この独りにはあまりにも大きな家で一人暮らしだ。
「私に親がいないことを分かっているのにこんなプリント配るなんて..しかも保護者欄空白だし」
嫌な教師だ。喉まで出かかった言葉を飲み込んで靴を履き家を出た。
見慣れた通学路に溜息をつきながら今日の予定を頭で軽く組み立てていく。
学校行く、本屋に行く、家に帰る、碌な予定もありはしない。
「退屈だ」
不意に漏れた言葉もこれで何回目だろう。
私は退屈が嫌いだ。退屈になると自分が独りだと思い出してしまうから。
何かに熱中していないと自分が自分じゃない何かになってしまう気がするから。
だから退屈になると結局...、
「人助けでもするか」
人助けに走る。
別に私は正義の味方なわけではない。ただ人から認めてもらいたいだけ、自分を肯定してもらいたいだけ。
幸い腕っぷしには自信がある、昔から虐めや喧嘩や厄介ごとに巻き込まれることが常人より遥かに多く、
それを乗り切るためにかなり頑張ったからだ。今なら常識の通用しないおじさんたちにも負けはしない。
なんて考えているうちに今日も学校が終わったようだ。
担任の嫌な教師が何か言っている気がするが気にせず帰路に着く。
「さて、今日も偽善執行っと」
軽口を叩きながら歩いていると男数人の集まりを見つけた。
「私の経験上こういう集まりって大抵..」
「離してください!!」
「絡まれてるんですよね」
私は溜息をつくとその集団に向かって行き.....。
「その辺にしといたら?その子嫌がってるじゃない」
「ンだてめえ!」
「..おいおい嬢ちゃん勇ましいね~、嬢ちゃんも仲間に入れてほしいのか?」
「よく見たら結構かわいい顔してんじゃねーか!いいぜかわいがってやるよ!」
「....」
そう、私はどっちかというと美人な部類に入る。別に自画自賛しているわけではなくホントに美人なのだ
流れるような銀の髪は腰ほどまであり、肌は白玉のように白くもっちりしている。
身長も170㎝ほどあり、体系もスマートだ。誰から見ても美人だろう。ただし、
「....だ」
「あ?」
「...私は...だ」
「なんだあ?聞こえねえぞ?ははは。そんなにうれしいのか?」
「私は男だといってるんです!」
そう女ならという前提があればの話だが。
「ぐはっ!」
「な!」
「てめえ!やりやがったな!」
「すいませんね。性別を間違われるのは好きじゃないんですよ!」
強烈なアッパーカットが男たちの顎にヒットしていき、
「さて、あなたには仲間の掃除をお願いしますね?そのために残したんですから」
「っひいい!」
かくして風のように男たちは姿を消していった。
「大丈夫ですか?」
「ありがとうございます!一時はどうなるかと」
「無事ならいいですよ。それでは私はこれで」
「あの!ホントにありがとうございました!」
私は後ろ手に手を振ってその場を去った。ちょっとかっこいいと思っていたのは内緒だ。
「さて、じゃあ帰るとしますか...ん?」
見上げると坂の上からベビーカーがすごい勢いでこっちに向かってきていた。
「え?」
「ええええ?!」
なぜにベビーカー?!そして親が近くにいないし通行人をうまく避けてこっちに来てるぅぅ!
よく見たら赤ちゃんも乗ってないし!
「っく!」
とっさに右に避けることに成功!が、
「なんで?!」
ベビーカーはホーミング性能を持っていた!
「そんなバカな!!」
私はベビーカーに撥ねられ道路にはじき出されダンプカーに撥ねられた。
「....う..あ」
薄れゆく意識の中で、
「悪く思うなよ」
という声が聞こえた気がした。