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第3話

 その日の夕食は四人で食べた。

 父と母と僕と……、そして今日から家族に加わった、未来からやってきた女子高生十六歳型ガイノイドJK16カデン。

 カデンはロボットだというのに、人間とまったく同じように食事をする。

 食べた物は、きちんとエネルギーに変換しているそうだ。

「カデンちゃんったらすっかり大きくなったわね。昔会った時はまだほんとに小さくて可愛い女の子という感じだったのに」

「まったく子どもの成長は早いもんだ。その分私たちも歳をとってしまっているわけだがな」

「いやだわお父さん、歳の話なんかしないでくださいな」

「おっと、すまんすまん」

 母も父もカデンを親戚の女の子と信じて疑っていない。

 カデンが言った催眠術に完璧にかかっている。

 無かったはずの過去の思い出も記憶に植え付けられている。

 カデンが昼間言ったように、僕の全ての親戚に同様の催眠術がかけられているというのは、きっと本当だろう。

 何かの機会に、僕の親戚がうちに電話をかけてきてカデンの話になったとしても、ぼろは出ないというわけだ。

 戸籍や住民票といった公的書類も操作してあるということだし。

 いやはや、未来の力というのは恐ろしい。

「おじさまにもおばさまにも久しぶりにお会いできて嬉しいです」

 カデンもすっかり調子を合わせている。

「挑夢、どうしたの? 黙っちゃって……。せっかく久しぶりに会ったのにカデンちゃんが気を悪くするでしょ」

「そうだぞ。いつまでも子どもじゃないんだから、ちゃんとお客さんの前ではもう気を遣えるようにならないとだめだろう」

 両親が僕に話の矛先を向けてきた。

 参ったなあ……。

 僕、こういう芝居というか、話を合わせるの苦手だよ。

「わ、分かってるよ母さん父さん。カデンとは同じ高校に通うわけだし、昼間もいろいろ話をしたんだ……。いっぱい話をして、話して話して話しまくって……、んで、とりあえず今はもう、話すことも尽きてしまって特に無いんで、母さんと父さんが思う存分カデンと話をしてよ」

「そうなの?」

「そうか……。昼間、ちゃんと話をしていたというのならいいんだ」

 な、なんとか、ごまかせた……のかなあ?

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