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レゾンデートル  作者: 星街海音
序章
9/251

008 オオカミと戦闘

今日の2話目です。


1/18

※一部加筆しました。


 「よし。これで大丈夫だな。そうだSPってどうやって増えるんだ?」


 ゼロになっちゃったからな。


 『スキルレベルが五の倍数になると一ポイント増えるよ。』


 なるほど。結構増えるんだな。

と思ったけど一ポイントから取得できるスキルって言ってたな。

ということは五ポイントとか十ポイントとかそれ以上もあるのだろうか?

そうなると考えてスキルを取らないといけないな。


 「そうか。いっぱい増えると思って使わないスキル取らないようにしないとな。」


 『それがいいよ。』


 メイも同意見のようだ。











 スキルの取得をしてから一時間後。

変わらぬ森えっちらおっちら歩いていると、ついに気配察知に何かが反応した。


 「ん?何かいるぞ?」


 反応は進行方向の右斜前三メートルにあった。


 すぐに近くの木の陰に隠れて隠蔽を発動する。


 近くないかなぁ。

取得したてだからこんなに狭いんだな。


 発動して察知範囲の狭さを正しく意識する。


 『さっきも言ったけど、この森の南東側は弱いのしかいないから大丈夫だよ。高くてもせいぜいレベル五とかだから。』


 メイが安心させるように優しく伝えてくるが、ドキドキして不安になっている僕にはあまり意味はなかった。


 そうして数秒反応があった方向を見ていると、茂みがガサガサと音を立てて動き出した。


 「っ!?」


 あぶない。声を出しそうになった。


 一生懸命声と気配を抑えていると、ついに気配の正体が顔を出した。


 四足。薄茶色い毛皮。少し長さのある鼻先。尻尾。


オオカミ

Lv.2


 咄嗟に使用した鑑定が僕の目の前にステータスに似た情報を表示した。


 『オオカミだね。魔物じゃなくて動物だよ。レベルもニだから戦っちゃえば?」


 現れたオオカミと鑑定の画面に静かに驚いていた僕に、メイが突然の提案をしてくる。


 (えっ!?いきなりさせるの?避けるためにスキル取ったんじゃないのか?)


 声を出せないので心の中でメイに文句を言う。どうせ聴こえまい。


 『同じ魔石にいるんだからいくら心の中でも、私に向けて言ってたら聞こえるからね。』


 先に言ってくれ。


 (ごめんなさい。)


 謝っておこう。


 『いいよ。でもこんな話してる場合じゃないんじゃないかな?オオカミだから鼻いいよ。』


 え?


 メイに言われてしっかりオオカミを見る。

顔を周囲に向けて鼻をひくつかせていた。


 あ。


 オオカミがこっちを見ていた。


 見つかった!?

くそっ!さっさと逃げればよかった!

戦うしかないじゃん!


 逃げられないと悟った僕は、すぐに覚悟を決めて木の陰から出る。


 「くそーッ!全裸で戦いたくなかった!」


 僕は声を上げ、腰を少し落として構える。


 「ウーッ!ガウッ!ガウッ!!」


 木の陰から飛び出してきた僕を見たオオカミは、唸ってから吠えると勢いよく襲いかかって来た。


 うわっ!怖いんだけど!?


 恐怖を感じる。

それでもなんとか右拳を引いてオオカミに殴りかかる。


 「おりゃ!!あれ?」


 ビュンッ!と勢いよく向けた僕の拳はオオカミにあっさり避けられた。

そしてオオカミはここぞとばかり僕に飛びかかってくる。


 「うおぉ!?いってぇ!!」


 飛びかかってきたオオカミに対して咄嗟に左腕で防御をしたが、そのまま噛みつかれてしまった。

しっかりと噛みついたのか僕を地面に引きずり下ろそうとしている。


 いったいなぁ!!


 「この野郎!!」


 噛みつかれて引っ張られた左腕を持ち上げ、オオカミの前足が上がったところで腹に向けて右拳を下から打ち込む。


 「キャインッ!?」


 ドゴッ!!といういい音と共にオオカミ吹っ飛んで行った。

地面に落ちたオオカミはすぐに立ち上がったが、流石に腹にパンチは効いたのか少し足がふらついている。


 まぁ、僕も左腕からめっちゃ痛いけど。


 回復される前に畳み掛ける。

そう考えてこちらから攻める。


 真っ直ぐ突っ込み、右脚をオオカミの横面に振り抜く。


 ズガッ!!


 攻撃を受けていたのと畳み掛けた事でまともに入った。

ついでに僕の足に牙が刺さった。


 蹴りを喰らったオオカミは、すぐ側にあった木にぶつかり、地面に落ちるとそのまま動かなくなった。


 ・・・。


 ・・・どうやら倒したようだ。


 「ふぅーーー・・・。」


 倒したことに安堵して長く息を吐き、緊張を解く。


 そして自分の手足を見る。


 左腕と右脚が血だらけだった。


 「レベル二のオオカミでこれか・・・。」

また明日。

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