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レゾンデートル  作者: 星街海音
第二章 海町は明日を願う
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068 作製準備

途中お休みが何度かありましたが

本日で初投稿から2ヶ月となりました。


見に来てくださっている方々

本当にありがとうございます。


この作品も今後書く予定の作品も

しっかり最後まで書いていきたいと思ってます。


今後ともよろしくお願いします。


 「この場でやっちゃう事になったよ。」


 どうするのか気になっているか妙にそわそわしているグレンに今から始めると伝える。


 「お!やんのか!俺よ、ぶっちゃけどんな感じで体を作んのか気になってたんだよ!」


 そわそわした状態から変に興奮した状態に変わっている。その証拠に喋りながら僕に顔を近づけてきている。


 近い、近いよ。


 「ああ、そう・・・。」


 『あ、グレンは見ちゃダメだよ。後ろ向いててね。』


 ん?どういう事?


 (なんでだ?)


 別に見るくらい良いんじゃないか?


 『ナイン・・・。君が森で目を覚ました時の事、しっかり思い出してみよっか。』


 あ、ちょっと声が怖い。


 だがメイにそう言われたので目覚めた時の事をちゃんと思い出してみる。


 えーと。確か石造の建物の中で目が覚めて、それから周りを確認して外に出て、それで・・・。あ。


 そうだ。そうだった。


 (裸だった・・・。)


 『正解。』


 合っていた。そうだよ。作るのは肉体だけなのだ。服は作れないので裸になってしまうのは必然だ。


 そりゃ声も怖くなる。


 (ごめん。でも僕はいいのか?)


 グレンはって言ってたから僕は見ていいみたいな言い方だけど。


 『ナインはいいよ。隠す事なんてないからね!』


 機嫌の良さそう口調でそう言い切っていた。どうやら僕に見せても問題無いらしい。


 (いや、まだまだ話せない事あるだろ。)


 『あ、あれは、いつか話すし。ノーカンです!』


 いつか話すと言われた事があったので隠しているのと同じではないかと思ったが、メイの基準ではノーカンらしい。


 吃っちゃってるじゃん。仕方ない。


 (わかったわかった。)


 メイには生返事をしておく。


 「見たいところ悪いけど、グレンは後ろ向いててくれ。」


 「は?」


 グレンに肉体作製は見れない事を伝えると、口をポカンと開けて変な顔のまま固まってしまった。


 え?そんなに見たかったのか?だけど悪いな。メイに怒られちゃうから。


 「出来上がった体って服着てないんだよ。だからメイがグレンは見るなってさ。」


 さりげなく僕のせいではない事を伝える。僕が言った訳じゃないからな。まぁ女の子だから見られたくないのはしょうがないんだけど。


 「・・・マジか。そうか。」


 たかが肉体の作製を見れないだけで、この世の終わりのような顔をしていた。僕にとってはそんなに気になるものなのかという印象なのでかなり驚く。


 (めっちゃ落ち込んでるけど。)


 『どれだけ落ち込んでも、こればっかりはダメだよ。』


 メイはしっかりと言葉と声でノーを伝えてきた。


 「絶対ダメだってさ。」


 メイが。


 僕は言ってませんというニュアンスを含め、改めて伝えておく。申し訳ないが諦めてもらうしかない。


 「・・・わかった。そんじゃあ後ろ向いて周囲の警戒しとくわ・・・。終わったら教えてくれ。」


 肩をガックリと落としながら了承すると、グレンは後ろを向いて腕を組み、周囲の警戒を開始した。


 よし、これで大丈夫だな。












 『それじゃあ始めよっか。』


 メイはグレンが後ろを向いたのを確認するとさっそく始めようと言ってくる。だが何から始めたらいいのかわからない。


 (わかった。僕はどうしたらいい?)


 『魔石を手に持って、私がいいよって言うまで少しずつ魔力を流して。あとは私が調整するから。』


 (それだけなのか。わかった。)


 何をすればいいのか確認すると僕のやる事はかなり少ないようだった。


 (じゃあ、いくぞ。)


 『うん!』


 僕はメイに言われた通りに魔石を手に持ち、ゆっくりと魔力を流していく。ただどのくらいの量を流していいのかわからないので、少量から始めていく。


 (このくらい?)


 『大丈夫。こっちで引っ張るね。』


 メイに聞いてみるとよくわからない事を言われた。引っ張る?


 ギュンッ!!


 (うおっ!?)


 メイの言葉に首を傾げていると、いきなり魔石に魔力が引き抜かれるような感覚がやってきた。たぶんこれがメイが言っていた引っ張るなのだろう。できればもう少し詳しく説明してほしかった。


 (こ、これ!大丈夫なのか!?)


 ギュンギュン魔力が持っていかれるのでめちゃくちゃ不安になってくる。それにメイに魔力を引っ張られてから魔石の周りに光が集まりだした。


 『大丈夫!あ、もういいよ。』


 メイがそう言った瞬間、魔力が引っ張られる感覚が無くなった。なので言われた通り魔力を流すのを止める。


 かなりの魔力が流れた感覚があったが魔石は大丈夫なのだろうか。手の上に乗っている感覚はあるが、僕の手が見えないほど光り輝いていて状態を確認出来ない。魔力を過剰に込めて魔石そのものが壊れたりしないか不安になる。


 (今どうなってるんだ?この光ってるのって魔力か?)


 『そうだよ。この周りの光ってるのはナインから貰った魔力だよ。これを使って体を作るよ。』


 なるほど。やっぱり魔力か。確か魔石を核にして魔力で肉体を作る、だったか。魔石の魔力は基本、肉体の維持や戦闘なんかに使うのだろう。


 『じゃあ、いくよ。』


 前に教えてもらった事を思い出して1人で納得しているとメイの準備が整ったようだ。


 (ああ。)

また明日。

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