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レゾンデートル  作者: 星街海音
第一章 紺碧と炎の剣
33/251

032 容量拡大


 「こんにちわー。マジックバッグのランクアップをしてもらいにきましたー。」


 中に入りながら店主のヴァインに挨拶と用件を伝える。


 「おう。手に入ったのか。案外遅かったな。」


 挨拶もそこそこにそう言われて首を傾げる。


 「遅かった?」


 「そりゃ普通はすぐランクアップするからな。最低ランクじゃ全然入んなくて使いにくいだろう。」


 そうなの?言ってよ。

って向こうはそんな事も知らないとは思わないか。


 「知らなかったです。」


 「まぁ今更だ。ほれ、それより魔石とバッグと3000トリアよこせ。」


 確かに今更だな。

そんな事を気にするより予定通りランクアップを済ませよう。


 魔石とマジックバッグ、それから3000トリアをカウンターに置く。


 「お願いします。」


 そういえばランクアップってどんな感じでするのだろうか?

必要な物は聞いたがやり方は知らない。

気になる。


 「おう。じゃあちょっと待ってな。」


 ヴァインはそう言ってお金をしまうとカウンターに置いたマジックバッグと魔石を持って後ろに下がっていった。


 後ろで何かするのだろうか?気になって見ているとヴァインはバッグと魔石を台の上に置き、その上に手をかざしだした。


 「ん?おおっ!?」

 

 よくわからずに見ていると突然バッグと魔石が光り出した。

驚きながらも見続けていると次第に魔石が霧のようになっていき、バッグに吸い込まれていく。

そしてバッグの中に全て吸い込まれるとゆっくりと光が消えていった。


 「終わったぞ。ほれ。」


 ヴァインは完全に光の消えたマジックバッグを台から持ってくるとカウンターの上に置いた。


 僕は手に取りながらバッグに鑑定を使用してみる。


マジックバッグ

等級:E

容量:10

耐久値:300/300


 等級のところにEと表示され、容量も10になっていた。


 「おおー。ありがとうございます。」


 あんな感じでランクアップをするのか。

魔道具作成のスキルの効果なんだろうか?

なんとも不思議で面白い。


 「おう。またなんか買いにこいや。」


 用件は終わったとばかりにそう言うとヴァインはカウンターの中で素材整理を始めだす。


 防具や靴を買った時も同じ反応だったので慣れたものだ。


 「おじゃましましたー。」


 僕も用件は終わったのですぐに防具屋をあとにする。


 (さて、今日はもう戻ってやる事やってゆっくりするとしようか。)


 『そうだね。』











 翌日。


 今日はビッグスネーク討伐の依頼を受けてきた。

場所は東の森の東側だ。


 いつも通り南門を出ると街壁沿いに東に向かい、森の中に入る。


 『このイース大陸って北か南に行くほど魔物が強くなるんだよ。アルメガは大陸のちょっと北寄りだよ。』


 森の中を進みながら、この大陸の魔物についてメイに教えてもらった。


 「そういえば今までの依頼も街から見て南、南東、南西ばっかりだったな。だからFランクの魔物とか動物が多いのか。」


 弱いのしかいないな。とは思っていたのだ。


 『そう言う事。だから今日向かってる場所に出るビッグスネークは少しレベルが上がってると思うよ。といっても15とかだけどね。』


 レベル20とか現れても困るが、15ならまだ大丈夫だろう。

無理はしないと決めているので何かあれば即逃走だ。


 それはそれとして・・・


 今更だが、聞こうと思ってたが聞かなかった事が。

いや、聞けなかった事がある。


 メイがあの森に住んでいたのもその結果だったのだろう。


 それでも、これは避けては通れない事だろう。


 いつか話してくれるかもしれない。

けど僕は何となく気付いてしまったから。


 「なぁメイ。聞きたい事があるんだ。」

また明日。

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