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レゾンデートル  作者: 星街海音
第一章 紺碧と炎の剣
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027 古着と前髪

今日も2話です。


 (恥ずかしかった・・・。)


 ギルドから出て逃げるように宿に向かう道中。

僕は重い足を動かしながらさっきの行動を思い返していた。


 『言うのがちょっと間に合わなかったね。』


 メイにちゃんと前を見ろと言われている最中に人とぶつかってしまった。

しかもぶつかった人にも気をつけろと言われてしまつ。


 (もっと気をつけます・・・。)


 その言葉につきた。


 『ほら、反省したなら宿の延長して買い物に行こう。服とかそれしか持ってないんだし。』


 (・・・そうだな。とりあえず宿は二泊くらい伸ばすか。)












 宿の延長をし、リーネルに聞いた服屋で服と靴を買って部屋に戻ってきた。


 古着の上下が2着ずつと新品の下着が2着ずつ。それと革製のショートブーツが1足だ。

合計で7000トリアだった。


 これで着替えが出来るようになる。

今着てるガーデルから貰った服は洗濯した後寝巻きになる予定だ。


 「とりあえず着替えて裏庭の井戸で洗濯するか。ついでに忘れてた前髪も切ってしまおう。」


 裏庭に体を拭いたり洗濯したりする用の桶があり、自由に使っていいよ。と買い物前にリーネルが教えてくれた。

早速使わせてもらうとしよう。


 『前髪だけだからね。』


 「わかってるよ。」


 着替えをしようと思ったら念を押してきた。

適当に返したら怒られそうなのでしっかりと返事をする。


 着替えを済ませると着ていた服を持ち、買ってきたブーツではなくサンダルで裏庭に向かった。












 「いやー、前髪が短くなると視界がよく見える。」


 早々に洗濯を終え、桶を鏡代わりにしてささっとナイフで前髪を目の上辺りで切った。


 それから洗濯した物を裏庭にある物干し竿にかけ、部屋に戻ってきた。

まだ夕食の時間まで一時間ほどあるので部屋で休んでいる。


 『明日はどうするの?』


 メイが明日の予定を尋ねてくる。


 「明日は討伐か魔物素材の採集を受けてみようと思う。レベルを上げたいから。」


 とりあえず宿は明日も大丈夫なのでレベル上げをメインにしたい。


 『じゃあ明日は掲示板を見ないとね。』


 つまりあの集団に入り込むと言う事だ。


 「頑張ります。」


 それからは適当にメイと話しながら時間を潰し、夕食を食べ、昨日と同じく早めに就寝をした。












 翌日、冒険者ギルドの依頼掲示板。

僕はその前に群がる冒険者達のさらに後ろに立っていた。


 (いっぱいいるな。)


 わーわー、ぎゃーぎゃーと騒ぎながら依頼を取り合う冒険者達。

ヒートアップしたのか喧嘩を始めた者までいる。


 『でもFランクって一番下だから、依頼は端にあると思うよ。』


 確かにありそうだ。


 メイに言われて掲示板の端に目をやると、他の冒険者より簡素な装備に身を包んだ者が集まっていた。

おそらくFかEの冒険者だろう。


 (本当だ。よし行こう!)


 気合いを入れて集団に突入する。

多少揉みくちゃになりながらも掲示板に辿り着き、何とか依頼を吟味する。


 (討伐か魔物素材・・・。あった!)


 10秒程で依頼を決め、掲示板から紙を剥がすとその場を離れる。


 『レッサーリザード最低5体の素材収集と買取。いいのがあったね。』


 (ああ。素材買取だけじゃなくて依頼達成料も出るから、頑張れば昨日くらい稼げそうだ。)


 依頼の紙にはレッサーリザードの皮が1枚につき500トリア。Fランク地属性魔石1つにつき300トリア。依頼達成料が3000トリアと記載されている。


 最低5体でも7000トリアになるので出来る限り倒したいところだ。

もちろん買取なので綺麗に倒す事も忘れない。


 早速受付の列に並び、依頼の受注をするとギルドを出る。


 今日の目的地はアルメガ南西の丘陵地帯だ。

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