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レゾンデートル  作者: 星街海音
第一章 紺碧と炎の剣
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024 似てる奴

2話目です。


 「奥の方が薬草も多いかな?」


 周囲には人が入ったあとが沢山ある。

ならば人の出入りが少ない奥ならあるのでは?


 『もちろん。ただ同じ東の森の南東方面でもここは少し北寄りだからたぶん昨日より魔物も出るよ。』


 やはり多いようだ。

魔物に関しては出たら戦うつもりだ。

魔物素材が手に入ればお金になるし、レベル上げにもなる。


 「なら進むか。魔物とは元々戦うつもりだったから問題無いよ。勝てるかはわかんないけど。」


 まぁ僕のレベルは2だから勝てない可能性もあるだろう。

その時は怪我を治しながら頑張って逃げよう。












 奥に進んで30分。

気配察知に何かが引っ掛かる。


 「何かいる。」


 僕はすぐに剣を抜いて構え、剣先を気配のする方向に向ける。


 正面の茂みがガサガサと音を立てると、色は違うが見覚えのある奴が現れた。


 「オオカミか。」


 『レッサーウルフだよ。魔物だね。』


 オオカミじゃなかった。

オオカミじゃないの?確かに色は茶色じゃなくて緑っぽいけど。


レッサーウルフ

Lv.4


 不思議に思っていると鑑定画面が現れた。

確かにレッサーウルフだ。


 「本当だ。魔物ってことは魔石持ってるのか。」


 『持ってるよ。Fランクだから安いけど、毛皮も売れるから綺麗に倒したいね。』


 なるほど。

綺麗にということは首だな。


 「泥試合になって怪我するのも嫌だから、こういう時は先手必勝!」


 言うや否や僕は剣を下段に構え動き出す。

狙うのは首の下半分。


 いきなり距離を詰めた僕にレッサーウルフは反応出来ていなかった。

この辺は魔物であってもオオカミと変わらないのだろう。


 動けず固まっているレッサーウルフの首の下に剣を入れると斜め上に振り上げる。


 「よいしょ!あっ!?」


 首の下半分だけ切れたと思ったが、少しだけ深く刃が入ってしまっていた。


 レッサーウルフは何も出来ずその場に崩れ落ち、絶命した。


 「失敗した。やっぱり難しいな。」


 レッサーウルフに近づき斬った部分を確認する。

半分ではなく、3分の2ほど切れていた。


 『このくらいなら大丈夫だよ。とりあえずそれはマジックバッグにしまってあとで解体しようか。ここでやると汚れるし、血の匂いで他の魔物がいっぱい集まってきちゃうからね。』


 確かにここでやる意味はない。


 腰から外したマジックバッグの口に、持ち上げたレッサーウルフを頭から突っ込む。


 シュンッ!


 っという音が聞こえてきそうな感じでバッグの中に収納される。


 「おおー。このサイズも入るんだな。」


 僕の半分くらいのサイズが一瞬で収納されたことに素直に驚く。


 『今のランクなら大体ナインくらいの大きさの物までなら入るよ。ほら、大剣とか持ってる人もいるしね。』


 なるほどなぁ。

やっぱりバッグのランクアップは重要だ。


 『ほら、早くしないと探す時間無くなるよ。』


 マジックバッグに持っていかれていた僕の意識をメイが引き戻す。


 「おっと、そうだな。行くか。」


 そうだった。薬草は全然集まってなかった。


 僕は少しだけ焦りながら、移動を再開した。

また明日。

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