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レゾンデートル  作者: 星街海音
聖人と聖女と聖剣
228/251

227 特殊属性

予約投稿をミスりました。


宜しければ、評価、ブックマーク、いいねをして頂けると嬉しいです。


 「あ、ついでに特殊属性についても話しておくよ」


 「特殊属性?」


 言っている意味がわからず、ナインはその場で足を止めてしまう。


 それも仕方ない。何故なら、この世界の属性は炎、水、風、地、雷、氷、光、闇の八属性しかないからだ。


 無属性に関しては、属性ではないので含まれない。"無"の属性ではなく、属性が"無い"の無だからである。


 ナインが足を止めたことにより、皆の歩みも止まった。


 わからないことは聞くのが早いだろう。


 「何だそれ?属性なのか?八属性しかないんじゃないのか?」


 少し矢継ぎ早になったが、まぁ問題無いだろう。


 一気に問われたメイが、ゆっくりと答える。


 「えっとね、特殊属性とは言ったけど、厳密には属性じゃないよ。便宜上そう呼ばれているだけって感じかな」


 なるほど。どうやら属性ではないらしい。うーん、質問しといてアレだが、まずは話を聞いてからにしよう。わかんない事は聞いた後だな。グレンもルチルも興味があるみたいだし。


 同じように足を止めていた2人も、僕らの会話の内容が気になるのか、興味深そうな表情をしていた。


 メイが特殊属性についての説明を始める。


 「まず特殊属性には、混属性と純属性の2つがあってね。最初に混属性だけど、これは・・・」


 混属性。


 この属性は、八属性の魔力がぐちゃぐちゃに混ざり合ったものを指すものだ。ぐちゃぐちゃになっているためか、魔力の色は黒く見えるらしい。

 

 自力で生み出す事も出来るが、基本的には属性変換に大失敗し、制御不能になるとこの属性になる場合があるとのこと。


 そしてこの属性の特徴だが・・・。


 「混属性の特徴は、消滅だね」


 いつも通りの軽い口調で、メイが説明した。


 混属性は、触れたものを消滅させる力を持っているとのことだった。凄い危ないな。


 この属性の攻撃を防ぐ方法は、シンプルだ。体に魔力を纏い、耐える。これである。


 肉体だけでも耐えようと思えば耐えられるみたいだが、重傷では効かないほどのダメージを受けるらしいので、オススメはしないとのこと。


 「まぁ、使ってくる相手とかいないけどね」


 ははは、と笑いながら、メイがそう付け加えた。


 それもそうだろう。なにせ特殊属性を使うには、全属性魔力が必要となるのだから。使うとしたら、僕やメイのように属性変換によって全属性魔力を用意出来る者か、属性魔法スキルを全属性分の8種セットする者くらいだ。


 ちなみに、八属性分の魔法スキルをセットしていた翠の賢者は、混属性を使えたらしい。だろうな。


 だが使ったのは2回だけだったらしい。何故2回だけだったかと言うと


 「水神と地神に怒られたからだね」


 「え?神から怒られたの?」


 「うん。広範囲の土地と海を消し飛ばしたから」


 え、怖っ・・・。


 そりゃ怒られるよ。何やってるんだ翠の賢者。


 話を聞いたナインとグレンが、呆れた表情を浮かべる。翠の賢者大好きなルチルは、嬉しそうな目をキラキラとさせていた。


 「それじゃあ次は純属性ね」


 そう言ってメイは、純属性についての説明へと移った。


 純属性。


 この属性は、八属性の魔力が混ざり合い、完全制御された状態を指す。色は、完全制御により白く見え、時折虹色に輝くらしい。


 この属性の特徴は、高優先度であるという。


 「高優先度?凄い強いってことか?」


 「えーとね、簡単に言うと、あらゆるものを弾き、打ち破るって感じかな。例えば、純属性と属性魔法がぶつかれば、どんなに強い属性魔法が相手でも純属性が勝つし、純属性で武器とか防具を攻撃したら、武具の強度とか関係無しに問答無用で破壊する。・・・わかる?」


 なんとか説明しようとしたメイは、最後に首をコテンと傾ける。


 そんなメイに、ナインはしっかりと頷きで返す。


 「なんとなくわかった」


 首肯はしっかりだが、言葉ではなんとなくが出た。


 まぁつまりアレだろ。純属性での攻撃は防御不可ってことだろ?


 「ならよかった」


 メイがにっこりと笑みを浮かべる。そしてすぐに注意を付け加えた。


 「あ、最後に注意ね。属性変換の練習はいいけど、特殊属性を試そうとしたりしたらダメだよ」


 そう言うと笑みを消し、真剣な表情をする。


 「失敗すれば、私達でも死にかねないからね」


 忠告を受けたナインは、その背に冷や汗を流れるの感じた。


 ほぼ死ぬことが無い僕達が死ぬレベルで危ない属性。


 どう考えてもヤバ過ぎる


 「・・・わかった」


 ナインは、絶対に試したりしないと誓うように、神妙な表情で首肯した。


 ていうか、試すなって言うなら教える意味あったのか?

あけましておめでとうございます。

また今年も1年、よろしくおねがいします。


今年はゆっくりと、だが確実にを目標に

投稿していきたいと思います。


それでは~。

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