表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レゾンデートル  作者: 星街海音
聖人と聖女と聖剣
227/251

226 属性変換

宜しければ、評価、ブックマーク、いいねをして頂けると嬉しいです。


 「さて、話を戻すよ」


 一人納得するナインを他所に、メイは属性変換についての話に戻り始めた。


 「まず、属性変換をすると、変換後の属性魔力はおおよそ30分の1にまで小さくなるよ」


 「え?そんなに減るの?」


 うんうんと自問自答をしていたナインは、メイの説明に即座に反応した。


 こくりと頷いたメイが説明を続ける。


 「変換時にどうしてもロスが発生するんだよねぇ。だから、属性魔法を完全再現しようとすると、普通のより30倍ちょっと魔力が必要になるかな」


 「なるほど」


 30倍はヤバいな。


 どうも話を聞くに、無属性魔力を属性魔力に変換する際、変換に魔力が使用されるのか、変換後の魔力がおおよそ30分の1ほどの量になってしまうらしい。これは世界の仕様なのだとか。仕様って何だ?


 「例えば、炎魔法のファイア・ボールがあるでしょ?あの消費魔力10の。あれを属性変換で完全再現しようとすると、だいたい300くらいの魔力が必要になるね」


 炎魔法スキルの初期魔法である、ファイア・ボールを例に出して詳しく説明してくれた。


 消費魔力が30倍だ。


 本家である炎魔法スキルのファイア・ボールの消費魔力量は10。対して、属性変換のファイア・ボールは300。


 内訳的には、まず、ファイア・ボールと同規模、同威力くらいの無属性魔法を使用するのに、10倍である100の魔力が必要になる。だが、炎属性の魔力に変換すると、変換後は魔力が3ちょっとと、30分の1に減衰してしまう。ファイア・ボールの消費魔力は10なので、そこからさらに約3倍の魔力が必要になる。といった具合だ。


 「・・・300くらいなら、問題無い。けど、難しいんだっけ?」


 消費魔力に関しては、正直気にならない。僕の魔力だと、10万発以上撃てるからだ。だから問題はそこでは無い。難易度だ。


 「かなり。というかそれ以上だね。習得出来るかどうかってくらいかな」


 「マジかぁ・・・」


 いつかは出来る、とかのレベルじゃないのか。


 結構不安になってきた。


 「まぁ、属性魔法の再現は変換する以上に難しいから、ほぼやらないと思ってたほうがいいよ。私もやらなかったし」


 不安がるナインを慰めようとしたのか、メイがフォローのようなものをいれた。だがナインは、フォローのような言葉より最後に言った言葉に反応した。


 「やらなかった?じゃあどう使ってたんだ?」


 属性魔法の再現以外に何か使い道があるのか?気になったナインは、不安を一旦横に置き、メイへと問いかける。


 「武器とか魔力剣に属性魔力を纏わせて、属性剣とかにする事がほとんどだったかな」


 「あー、そういう感じか。あれ?なんで今までやってこなかったんだ?ってそうか、魔力消費が多いからか」


 「そういう事。今なら使えない事もないけど、簡単にぽんぽんとは使えないね」


 確かに。と深く納得した。


 今のメイは、Bランク魔石を核にしているので、10万ほど魔力がある。数値だけ見れば余裕があるように感じ見えるが、実際は、肉体の再生だったり、無属性魔法だったりと魔力を使う場面が多い。そんな状況なので、属性変換をぽんぽん使う余裕は無い。魔力が一気に枯渇してしまう。


 短時間のみ、要所要所で使う感じになるだろう。


 ちなみにメイが言うには、過去を振り返っても属性変換を使用していた者はほぼいなかったらしい。理由は単純で、普通に魔法スキルを使用すればいいだけだからだ。


 そりゃそうだ。魔法スキルで事足りるのに、大量の魔力が必要な上、制御が凄まじく難しい属性変換を、態々好き好んでやる必要など無いのだ。


 「それじゃあまた話を戻して、やり方を説明するね」


 意識を切り替えるためか、メイが両手を再度パンッ!と打ち鳴らした。


 「と言っても、やり方は無属性魔法と同じで、意思とイメージと魔力操作だけなんだよね」


 そうして説明を始めた。が、すぐに終わった。


 だがナインは、その説明ですぐに理解した。


 「あー、なるほど。変換したい属性魔力をイメージして、意思と魔力操作で制御する。って感じか」


 「そうそうそんな感じ。・・・難易度が桁違いだけど」


 うんうんと頷きながらメイが肯定する。そしてついでとばかりに、ボソりと難易度についても呟いていた。


 うん、それは何度も言われたからわかってるよ。まだ試してないから実感してないけど。あと、失敗すると被害がヤバいんだっけか。


 みんなから少し離れて歩きながら試すか。そんな風に一人考えていると、メイが口を開いた。


 「あ、ついでに特殊属性についても話しておくよ」

今日が今年最後の投稿です。

見てくださっている方々、ありがとうございます。

ゆっくりゆっくりとですが、来年も投稿を頑張っていきたいと思ってます。


次回投稿は、来年の1月5日を予定しております。

変更になる場合は、活動報告の方にお知らせとしてあげます。


今年1年、本当にありがとうございました。

また来年お会いしましょう。


よいお年を。


星街海音

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ